くらし 秋山支所だより

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■栃の実の皮を剥く道具「ムジリ」
昔、秋田から秋山郷に移り住んだ猟師が伝えた道具と言われている「ムジリ」。各家庭で作られて、二つ三つは家庭で持っていた道具でした。
ムジリが伝わる前は、栃の実の皮むきは、自分の「歯」で皮を剥いていました。灰汁が強い実なので口の中も苦くなりますが、その後に飲む緑茶は甘く感じたそうです(灰汁が強いので、口で剥くことはおすすめしません)。剥いた殻は、春には畑などに入れて土と一緒に耕すと、土壌が良くなると言われています。山の恵みは、捨てるところが無い物ですね。
ただ、近年では、囲炉裏・薪ストーブで暖を取るご家庭も少なくなり、実の灰汁を抜く灰も手に入り難くなってきています。また、栃餅・栃あんぼなどを作る家庭も減っている状況です。時代は変化していきますが、これからも伝承していきたい文化です。

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