- 発行日 :
- 自治体名 : 岐阜県八百津町
- 広報紙名 : 広報やおつ 令和7年1月号
1.千畝氏の人道精神をつなぐ
(1)杉原千畝氏人道創作劇の上演
八百津小学校では、平成18年度より人道学習のまとめとして、杉原千畝氏オリジナル人道創作劇『メノラの灯』を上演してきました。上演11年目を迎えた平成28年度には、「ふるさと教育岐阜フェスタ2016」への出演依頼をきっかけに、岐阜清流プラザ総支配人、小島紀夫プロデューサーのもと、シナリオが一新された人道創作劇『イェフダーと七つの灯』が誕生しました。
この創作劇の上演は、「千畝氏の決断や行動の裏にある思いや願い、その価値をしっかりと伝える、千畝氏の功績、人道精神を伝え、広めていく」ことを目的としています。子どもたちの中には、5・6年生になり、この劇に取り組めることに憧れをもっている子も多くいます。
今年度は11月30日に5・6年生が上演しました。上演後、下級生の子どもたちから「千畝さんのすごさが分かりました」、「私も劇をやって伝えたいと思いました」と感想が語られました。上級生から下級生へと確実に千畝氏の人道精神がつながっていることを感じました。
(2)「清流の国ぎふ」文化祭2024 開会式・閉会式への参加
今年は25年ぶりに岐阜県にて国民文化祭が開催されました。その開会式、閉会式に5・6年生が参加しました。
本大会テーマソングともなっている『君が明日と呼ぶものを』を本校では、『イェフダーと七つの灯』の劇中歌として歌い続けてきたことがつないだ特別な招待でした。
皇室行事ともなり、開会式に天皇皇后両陛下もご臨席される盛大な式典になりましたが、観覧席から子どもたちは『君が明日と呼ぶものを』を歌い切りその責務を果たしました。
また閉会式では、ステージ上に立ち、多治見少年少女合唱団と『心のピース』を、出演者全員と『君が明日と呼ぶものを』を合唱しました。
閉会式は、出演団体では唯一、学校単独での参加でもありました。
これまでの卒業生が伝え、つなげてきた歩み、伝統の成果だと感じる行事でもありました。
2.潮見小の伝統をつなぐ
(1)フラワー・ブラボー・コンクール(FBC)の取り組み
統合2年目を迎えた今年も、FBCに参加登録、4年生が取り組みました。
今年の花壇のテーマは「思いやりの心」昨年度に引き続き、今年度も県中央審査まで進み、見事「県知事賞」を受賞することができました。
またFBCプロジェクトとして、子どもたちが育てた花をプランターに植え付け、地域のみなさまに「笑顔になってもらおう」という思いで届けることができました。
(2)一輪車の取り組み
潮見小学校の伝統でもあった一輪車。本校でもクラブ活動に位置付け活動しています。クラブに所属していない子も休み時間に一生懸命練習に取り組んでいます。
3.終わりに
今年も杉原千畝氏の縁あって、さまざまな関連事業に参加する機会を得ることができました。子どもたちには貴重な財産となりました。
『イェフダーと七つの灯』の劇中歌『君が明日と呼ぶものを』の歌詞の中に、「はじまりの種の一粒が いつか森になる」というフレーズがあります。千畝氏がまいた「勇気ある行動と決断」、「人道精神」という一粒の種が、八百津小学校の子どもたちの手によって受け継がれ、広められる…、そんな八百津小学校の伝統を今後もつないでいきたいと思います。