くらし 市長メッセージ〈194〉

■橋田壽賀子先生生誕100年
熱海市長 齊藤 栄
先日、橋田文化財団主催の「橋田壽賀子生誕100年記念第33回橋田賞受賞式」が東京で開催され、出席してまいりました。
ご存じの通り、橋田先生は50年近く熱海で執筆活動を続け、「おしん」や「渡る世間は鬼ばかり」で知られる文化勲章を受章した著名な脚本家です。
橋田賞は先生が放送文化の振興・向上に寄与した番組・作品・人に贈るもので、先生が亡くなった後も行われており、今回が33回目です。当日の受賞者は著名な番組や、脚本家、俳優ばかりでしたが、皆さんが「橋田賞をもらうことほど名誉なことはない」と言っていたのが印象的でした。
先生は非常に気さくで率直にモノを言う方でした。また、15年近く前に、先生の仕事場兼ご自宅で「広報あたみ」の新春対談を行ったのですが、今、当時の記事を読み返すと、先生の先見性に驚きます。常に次の時代を見据えて脚本を書かれていたことが分かります。
先生は熱海市の名誉市民でもあるのですが、名誉市民称号の贈呈日を6日後に控えた令和3年4月4日にご逝去され、先生がご存命中の贈呈がかなわなかったことは残念でなりません。
橋田先生のような偉大な業績を残した方が熱海市で活躍され、名誉市民であることは熱海市民の誇りです。熱海港を望む親水公園に先生の顕彰碑があります。ぜひ、一度足を運んでいただいて、先生のご遺徳を偲んでいただけたらと思います。