- 発行日 :
- 自治体名 : 静岡県島田市
- 広報紙名 : 広報しまだ 2025年10月号
■情報の入手先の変化
かつて、友達や先輩などから得た性の知識や経験。現代では、ネットやSNSなどから情報を得ることが多い。今では誰もが検索すれば容易に情報を得ることができる時代だ。受け取る側の知識や情報を見極める力が求められる。ネットにも正しい情報は載っている。しかし、AVや漫画などの空想を鵜呑みにしては、現実の人間関係は築くことが難しく、相手を傷つけてしまうリスクがある。
■性教育を取り巻く課題
性教育をタブー視する風潮は、学びの機会を抑制している。現状、学校で行うことは難しく、専門家の講演や家庭での機会が大切だ。しかし、親世代も性教育を満足に学んできた世代ではない。
■刷新されるイメージ
性教育は生きるための学び。「命を大切に」と学校などで言われるが、具体的な方法を学んだことがあるだろうか。包括的性教育を学んだ人たちは「子どもの時に聞きたかった」「家族など他の人にも聞かせたい」など納得感にあふれていた。つまり、成長の中で得た抽象的な性の知識が、生きる上で具体的に必要だと認識したということではないだろうか。
■無知であることのリスク
知識が無いことで、無意識に被害者、加害者または傍観者になる可能性がある。何気ない言動が、誰かを傷つけているかもしれない。「男(女)だから」「結婚した?」などの言葉は価値観を押し付けていると思われることもある。
■アップデートの第一歩
年齢を問わず、包括的性教育を学ぶことは、自分や相手を守る術(すべ)になる。誰もが悩みを言える、聞ける環境は、生きていく安心を育むだろう。個々の知識とイメージの更新は、社会の風潮を変える第一歩。誰もが自分らしく生きられる社会を目指して。
