くらし [特集]アップデート 性教育を考える(4)「機会」

市内で開催されている命の大切さを学び、ふれあう講座や教室。子どもたちだけでなく、大人も対象に行われている。命の誕生や人との関わり方を学ぶことも包括的性教育の一環。このまちにも広がり始めている。主催者、参加者の声を取材した。

■「誰もが幸せに生きるためのいのちの話」
5月24日 井口公民館

▽命の尊さを伝えたい
・ドイツ在住の助産師 永田佳子(ながたよしこ)さん (井口出身)
自分たちがどのように生まれてきたか知ること、これからどのように自分の心と体を大事にしていけばいいのかを学ぶことは、互いを尊重できる社会につながると思います。地域の皆さんと一緒に取り組んでいきたいです。

▽親子で学べる機会を
・永田淳(ながたじゅん)さん
家族で参加し、触れてはいけないイメージが、オープンにしなければいけないことだと認識が変わりました。専門家から親子で一緒に聞ける機会があると、家でも話題にしやすいですね。

■生命の誕生を学ぶ「赤ちゃんふれあい講座」
▽9月18日・19日 金谷中学校
鈴木優月(すずきゆず)さん、上本翔海(うえもとつばさ)さん
赤ちゃんは少しのことで機嫌が変わるので、優しく声をかけたり、触ったりしないといけません。赤ちゃんのママが愛情を持って接していたので、自分たちも同じように育てられたのだと感じました。親に感謝したいです。

▽9月10日・11日 六合中学校
鈴木麻友(すずきまゆ)さん、小関(おぜき)あゆかさん
生活の中心が赤ちゃんになり、大変そうでした。しかし、一つ一つの行動に成長を感じたり、笑顔になったりして幸せそうで素敵だなと思いました。日常の中でも、自分たちができることは助けてあげたいです。

■「赤ちゃんの頃から大切にしたい 性教育」
9月22日・25日 ゆたか保育園

▽性教育は人権教育。自分も相手も大切に
・助産院 おん(助産師) 井林(いばやし)かなこさん(左)
ある女子大生の「生理なんてなくていい」という声にショックを受け、性教育を広めたいと活動を始めました。親は子にどう伝えたら良いかわからず悩み、子は自分の体と心の変化に不安を感じます。学校では時間的に網羅することが難しいため、身近な大人が子どもの発達段階に合わせ、何度も繰り返し伝えることが大切だと考えます。

▽大人も理解する責任がある
・ゆたか保育園園長 前田弥生(まえだやよい)さん(右)
当園が行う担当制保育で子どもたち一人一人と丁寧に関わることが保育の基本だと感じます。子育て支援センター、調理員、看護師を含めた全職員が受講。「性」と聞くと早いと思っていましたが、人間の土台になる大切な教育だと分かりました。日常での伝え方、関わり方に悩むこともありますが、子どもたちの幸せを第一に園として適切に取り組んでいきます。

■幼児・児童をもつ親の講座「わが子に伝えたい性の話」
日時:令和8年2月7日(土)午前9時45分~11時45分
場所:プラザおおるり 第3多目的室
講師:大津美和(おおつみわ)氏
※申込開始は12月12日(金)から。詳しくは、QR(本紙掲載)からホームページをご覧ください。

問合せ:社会教育課
【電話】36-7963

■市の相談先
性教育について「大切だと思うが、子どもにどこまで教えたら良いかわからない」「自分の体のことで不安がある」などの悩みごとは、健康づくり課にご相談ください。また、学校や地域で出張健康教育を開催することもできます。気軽にお問い合わせください。

問合せ:健康づくり課
【電話】34-3285