くらし 輝く ふくろいの人

■より多くの人が異文化への理解を深める手助けをしたい!
袋井市国際交流員 マイケル・ブラントリーさん(新屋)

「失敗は成功のもと。失敗を恐れず、何ごとにも挑戦して経験することが大切だと思います」
自身の経験から、そう語るのは、マイケル・ブラントリーさん・32歳。
昨年7月に本市の国際交流員に着任し、市内幼稚園などで子どもたちに英語を教えたり、市民向けの国際交流イベントに参加したりと、様々な活動を展開しています。

◇日本のアニメ・ゲームに心惹かれ
米国・ジョージア州出身のブラントリーさんが、初めて日本に興味を持ったのは、7歳の頃でした。
「子どもの頃から日本のアニメやゲームが好きでしたが、14歳の頃、それらが日本のものであると知り、とても驚きました。日本への興味が湧き、いつか絶対に来日しようと思いました」
そのため、大学では日本語を専攻。そして、21歳の頃、愛知県名古屋市の大学への留学が決定し、夢の初来日の切符をつかみました。
日本への留学は日本への愛着を深めるとともに、大きな成長のきっかけになったと言います。
「礼節を重んじ、親切である日本人の国民性に感銘し、来日前より日本が好きになりました。また、大学での授業やホストファミリーとの日常会話を通して日本語が上達しました。実際に海外に行き、経験することは大きな成長につながると実感しました」
初めての留学で日本がさらに好きになり、大学卒業後、日本に再び戻ることを心に誓いました。

◇幼少期の子どもたちに多文化交流の大切さを伝えたい
大学卒業後、ブラントリーさんは宣言通り再来日し、神戸市内の小・中学校でALT(外国語指導助手)を務めました。同じくALTを務めていた方と2019年に結婚し、2人の子どもにも恵まれました。
我が子の子育てや教育に関わる中で、ブラントリーさんの中である気づきがありました。
「幼少期から海外の文化に触れることがとても大切であると感じたんです。そこで、今度は幼稚園などで英語だけでなく自国の文化を紹介できる国際交流員になりたいと思いました」
そのような思いから、ブラントリーさんは国際交流員に応募。そして昨年7月、晴れて採用が決まり、袋井市に配属されることとなりました。

◇国際交流員ならではの大変さとやりがい
日本での生活を楽しみながら、国際交流員として、活動を始めたブラントリーさんですが、国際交流員ならではの難しさを感じたといいます。
「ALTと異なり、日本語で公的な文章の作成、メールのやり取りが多く大変です。会話も敬語が多くとても苦労していますが、周りの皆さんに助けてもらいながら少しずつ覚えることができ、日々やりがいを感じています。もっと日本語のスキルを上げていろいろな仕事を経験したいですね」
また、多くの人と交流したり日本の文化を知ったりするため、昨年10月に「袋井まつり」に参加しました。
「伝統的な文化に触れることができる本当に貴重な経験でした。新たな発見もたくさんあり、異なる文化に触れる大切さを改めて実感しましたね。私の活動を通じて、少しでも多くの人に異文化に興味を持ってもらえたら嬉しいです」
日々やりがいを感じたり、新たな発見をしながら、意欲的に挑戦を続けるブラントリーさん。今後の飛躍が期待されます。