- 発行日 :
- 自治体名 : 静岡県袋井市
- 広報紙名 : 広報ふくろい 令和7年9月号
上下水道は、私たちが生きていく上で欠かせないライフラインです。そのため、災害が発生し、給水が停止したり、汚水が処理できなくなったりすると、市民生活に甚大な影響を与えます。
本特集では、市が行う上下水道の災害対策に向けた取り組みや、いざというときのために私たちができる備えについて紹介します。
■水道管の耐震化
本市の水道水は、寺谷浄水場(磐田市)できれいにした天竜川や太田川の水と、市内の井戸からくみ上げ、きれいにした水の2つがあります。これらの水は山の上の配水池に送られ、水道管を通って皆さんの元に届いています。
巨大地震が起こると水道施設は大きな被害を受け、広範囲での断水が想定されます。
市では、南海トラフ巨大地震に備え、口径150ミリ以上の水道管「基幹管路」のうち、防災拠点を結ぶ重要な管路の耐震化を行っています。来(きた)る巨大地震に備え、1日でも早い整備の完了を目指しています。
◇水道の基幹管路耐震化の状況(令和6年度末時点)
・耐震化予定の基幹管路合計…95キロメートル
・耐震化済みの基幹管路合計…59キロメートル
※詳しくは本紙をご覧ください。
■下水道も災害対策を実施
浄化センターでは、皆さんが使用した水(汚水)を、川に放流しても問題ないようにきれいにしています。
まず、汚水から固形のゴミを取り除きます。次に、微生物がいる「反応槽」に汚水を送ります。微生物が汚れを食べたり体にくっつけたりすることで、水がきれいになります。最後にこの水を取り出して消毒・殺菌。このようにして、汚水をきれいな水にしています。
市内2か所の浄化センター「袋井浄化センター アクアピュア」、「アクアパークあさば」では、こうした浄化作業を24時間365日実施。合計で、年間400万立方メートル以上の汚水を浄化しています。
両浄化センターは稼働から20年以上経過しており、老朽化した設備の更新を計画的に行う必要があります。あわせて、災害時にも汚水の浄化機能を確保できるよう、浄化センターの耐震化を行うとともに、豪雨による河川の氾濫等の水害に備えるための耐水化も計画しています。
■今からできる、災害時のピンチへの備え
◇ピンチ!給水車がなかなか来ない…
断水が発生すると、被害状況に応じて給水車等による応急給水が行われますが、給水車の到着には時間を要します。各家庭で水の備蓄をお願いします。
普段使用している量よりも多めに用意し、使用した分を補充していく「ローリングストック」や、保存水の備蓄がおすすめです。
「1人3リットル×7日分」の飲料水を備蓄しておきましょう。
◇ローリングストック
備蓄する(1人あたり 3リットル×7日分)
↓
飲む
↓
買い足す
◇CHECK!
給水袋やポリタンク、運搬用のキャリーカートなどがあると、給水車等による応急給水を受ける際に便利です。
両手が空いて便利な、背負えるタイプの給水袋もあります
◇ピンチ!トイレに行きたいのに、大行列…
災害により断水が発生したり、処理施設が動かなくなったりした場合、水洗トイレは使用できなくなります。
仮設トイレが設置されるまでは時間を要し、避難者数が多い場所ではトイレの数が不足することも考えられます。
また、トイレにいく回数を減らすために食事や水分の摂取を減らし、体調不良を引き起こすというケースもあります。
災害時にも安心して用を足すことができるよう、「1人5回分×7日分」の携帯トイレや簡易トイレなどを備蓄しましょう。
◇CHECK!
大きな地震が起こった直後は、トイレの水を流さないようにしましょう。
排水管が破損している可能性があり、汚水が逆流する恐れがあります。
×水を流さない
■油や生ごみを排水口に流していませんか?
油や生ごみ、また、ティッシュなどの水に溶けないものを流すと、下水道管や汚水をくみあげて下水処理場へ送る「マンホールポンプ」が詰まってしまう可能性があります。また、周辺の家庭等から水を流せなくなる上に、最悪の場合、マンホールから汚水があふれてしまいます。
安全で快適な生活環境を維持するため、下水道は正しく使用しましょう。
また、家の中の排水の流れが悪いと感じたら、市指定の排水設備指定工事店へご連絡ください。
◇お願い
次の2種類の柄のマンホールは、下水道のマンホールです。水が出ていたら、下水道課下水道工事係(【電話】84-6082)へご連絡ください。
・浅羽処理区マンホール
・袋井処理区マンホール
※詳しくは本紙をご覧ください。
問合せ:
・水道課水道経営係【電話】84-6058
・下水道課下水道経営係【電話】84-6081