くらし 【特集】私たち、袋井が好きです。〜袋井に住む外国人を知る〜(1)

ブラジル出身のローザさん。本市に通算16年住んでいます。一度は家庭の都合で帰国したものの、袋井での暮らしが恋しくなり、2年前に再び本市に。2年間のブランクを取り戻すため、日本語の勉強に励みながら、家族4人で暮らしています。
※写真は本紙をご覧ください。

本市の外国人人口は年々増加しており、今年8月1日時点で6,128人。総人口に占める割合は県内で4番目に多い、約7%です。一方、日本人人口は減少傾向。これからの社会を維持していくためには、日本人と外国人が手を取り合って地域づくりに取り組むことが不可欠です。
市では、日本人も外国人も暮らしやすい、多文化共生のまちづくりに向けた取り組みを進めています。多文化共生とは、「国籍や民族の異なる人々が、互いの文化的差異を認め合い、対等な関係を築こうとしながら、地域社会の構成員として共に生きていくこと(総務省)」です。
多文化共生のまちづくりに向けては、もちろん外国人が日本の文化やルールを知ることも重要です。しかし、日本人は、どれだけ外国の文化やルールを知っているのでしょうか。まずは、このまちに住む外国人について知ってみましょう。

本市の多文化共生のまちづくりに向けた方針や施策については、「ふくろい多文化共生のまちづくり計画」をご覧ください。

■データで見る袋井市に住む外国人の状況
◇外国人人口は10年で約2倍に
外国人人口および外国人割合
(各年4月1日時点。令和7年度のみ8月1日時点)

本市の外国人人口:6,128人
・現在、本市の外国人人口は、小学生の児童数(約5,000人)を上回っている。
・「袋井市人口ビジョン2060」では、20年後、市民の10人に1人が外国人になると予測している(現在は、14人に1人が外国人)。

◇外国人世帯が半数の自治会 どうやって運営してる?
堀越中自治会は、県営住宅堀越団地が対象区域の自治会です。この団地は、近辺に外国人を積極的に雇用している企業があることなどから、多くの外国人が住んでいます。約80世帯中、半数以上が外国人世帯です。
そのため、自治会も外国人の皆さんの力がないと運営できず、全6班のうち5つの班で外国人が班長を務めています。日本語を話せない方もいるので、通訳ができる住人に協力してもらっています。
堀越中自治会
永野 和利自治会長

◇39か国の人々が在住
国籍別外国人人口(令和7年4月1日時点)
・1位 ブラジル…51.4%
・2位 ベトナム…17.7%
・3位 フィリピン…6.8%
・4位 中国…4.9%
・5位 インドネシア…4.8%
・その他…14.5%
・39か国(多くは、英語を母語としない国)の人が在住。
・1~5位の国籍が8割以上を占めている。
・近年、ベトナム・インドネシアをはじめとした東南アジアの人が増加している。

◇就労資格の人が増加
・(身分資格)永住者…35.2%
・(身分資格)定住者…24.5%
・(身分資格)日本人・永住者の配偶者等…7.1%
・(就労資格)技能実習…10.8%
・(就労資格)技術・人文知識・国際業務…6.5%
・(就労資格)特定技能…6.3%
・その他…9.5%
・日本にルーツを持つ方をはじめ、就労活動に制限のない「身分資格」の人が7割。
・近年は、認められた就労活動で居住する「就労資格」の人が増加。背景には、少子高齢化に伴う人材不足を解消するため、国が新たな在留資格「特定技能」を設け、外国人材を受け入れていることなどが影響している。