- 発行日 :
- 自治体名 : 静岡県伊豆の国市
- 広報紙名 : 広報いずのくに 令和7年1月号
■明治日本の産業革命遺産
韮山反射炉を含む「明治日本の産業革命遺産製鉄・製鋼、造船、石炭産業」が、世界文化遺産に登録されて、今年で10周年となります。この節目の年に当たり、8県11市にまたがる8エリア23資産を改めて紹介していきます。今回は、「明治日本の産業革命遺産」の概要をおさらいしましょう。
「明治日本の産業革命遺産」は、その名のとおり、19世紀半ばから20世紀初頭に、日本の重工業分野が急速に発展し、産業化を達成した過程を示す貴重な資産群によって構成されています。
時系列では、1850年代に始まる試行錯誤の実験から西洋技術の直接的導入を経て、産業化の完成を見る1910年頃までの、およそ50年間が、世界遺産の対象となっている期間です。日本は、この短期間に、非西洋地域で初めて産業革命を成し遂げました。まさに「産業立国日本」の礎が築かれた時代であり、「明治日本の産業革命遺産」の構成資産は、その証拠となる重要な遺産なのです。
産業の分野は、「製鉄・製鋼」「造船」「石炭産業」という、重工業の3つの分野にまたがります。そして、それぞれの資産は、相互に関係しながら、日本の産業革命の進展に大きく寄与したことが評価されています。つまり、8エリア23資産全体で、一つの世界遺産としての価値を有している、ということです。
どれか一つでも資産が欠ければ、全体の世界遺産としての価値が失われます。これまで、全てのエリアで、市民や関係者が、日々適切な保存・管理・公開活用に努めてきたことで、登録10周年を迎えることができたのです。
○明治日本の産業革命遺産」の3つの産業分野と時系列に沿った発展
問合せ:文化財課
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