- 発行日 :
- 自治体名 : 愛知県半田市
- 広報紙名 : はんだ市報 2025年(令和7年)5月号(NO.1580)
■5月17日(土)~7月13日(日)開催 発酵ツーリズム東海{うまみの聖地巡礼}
~あなたの知らない発酵食との出会いが待っている~
「発酵ツーリズム」は、「発酵」という視点から日本文化の価値を再発見するプロジェクト。
日本各地に根付く発酵食品は、その土地の気候風土・歴史・暮らしの文化を宿した「記憶の方舟」としての価値を持っています。そんな発酵食の生まれる場所を辿ることで、これまでとは全く違う魅力を持つ観光のあり方、旅のルートを生み出します。
◯美食の東海をみんなに見せたい
東海地方には、あまり美食のイメージがありませんでした。しかし、醸造のことを調べると、特に知多半島は日本でも屈指の醸造集積地であり、調味料メーカーもたくさんあります。これだけ調味料やお酒などが豊富にあるのに、美味しい料理がないわけがありません。
それぞれの地域に、工夫を凝らした美味しい料理が沢山あり、その鍵になっているのが発酵です。知多半島には、酒粕などを使った美味しい料理が沢山あります。美食の東海を形にして、多くの方にみせたいと思っています。
◎発酵ツーリズム東海 キュレーター
小倉 ヒラク
発酵デザイナー。早稲田大学文学部で文化人類学を学び、在学中にフランスへ留学。東京農業大学で研究生として発酵学を学んだ後、山梨県甲州市に発酵ラボをつくる。全国の醸造家や研究者たちと発酵・微生物をテーマにしたプロジェクトを展開している。
◯半田に根差す“うまみ”の魅力を再発見
発酵・醸造産業が集積するこの地域は「うまみの首都」ともいえる地域です。あまりに日常的すぎて、私たち自身がその価値を見過ごしてきたのかもしれません。半田運河に広がる歴史ある風景は、その象徴です。
今回は発酵デザイナー・小倉ヒラクさんとともに、この地域に根差す“うまみ”の魅力を再発見・発信します。産業と文化をつなぎ直し、生産者・住民・来訪者が共に旅をすることで、この地域らしさを育んでいく契機となることを願っています。
◎発酵ツーリズム東海 実行委員会事務局長
半田市観光協会 榊原 宏
■半田市は、東海3県に2つあるメイン会場の一つ!
半田運河周辺およびミツカンミュージアムで様々な企画が開催されます。
◯特別展「すしの千年を巡る旅」
日本人の食文化とともに進化してきたすしの歴史を辿る特別展。
熟れ鮨、押鮨、箱鮨、早すし、江戸前鮨と、時代とともに変遷してきたすしの形を、発酵食という視点から体験型展示で深く学びます。古来続く発酵技術が、どのように現代のすし文化へ受け継がれてきたのか、その魅力と歴史を、五感を通じて体感できます。
日時:5月17日(土)~7月13日(日)9時30分~17時(木曜定休)
場所:ミツカンミュージアム内MIMホール(入場無料)
◯半田運河発酵マルシェ
東海地方の醸造蔵や酒蔵、発酵に関連するフードなどがずらりと並ぶ、発酵文化の魅力を存分に楽しめるマルシェ。発酵食品の試食や飲み比べ、発酵の恵みを味わい、その奥深さを食べて学んでみませんか。
日にち:7月5日(土)、6日(日)予定
場所:半田運河周辺
◆ほかにも楽しい企画が盛りだくさん!
・半田運河周辺を中心に半田市の発酵スポットを歩くまち歩きプログラム
・半田赤レンガ建物や伊東合資など、市内の発酵スポットを自由に巡るモデルコース
・お酢の飲み比べ体験プログラム「醸(かも)しらぼお酢」
詳しくは、半田市観光協会ホームページをご覧ください。
▼あとがき
5月25日(日)には、郷土すしの最前線に立つ職人や研究者など関係者が集まる「世界SUSHIサミット」が半田で開催されるなど、半田は発酵・醸造産業の中心地となっています。この機会に改めて、半田に根ざす発酵食文化に少しでも興味を持っていただけたら嬉しいです。