くらし かすがい起承転結No.30

市長 石黒 直樹

■予防伐採、倒木対策、住民への安全対策‼
心地良い春風がそよぎ、春の香りが漂う5月。いかがお過ごしでしょうか。早いもので、2025年も3分の1が過ぎました。
さて、春日井市の大きな魅力の一つ。それは、まちと自然のバランスがちょうど良いところです。市内には約500の公園があり、その総面積は県内トップクラスであるほか、市の北東部に位置する弥勒山や大谷山、道樹山をはじめとする、四季折々の表情をみせる豊かな自然もあります。自然がもたらす恵みは、快適でうるおいのあるまちづくりにおいても重要な役割を果たしています。
さて、昨年末、テレビ番組で、『木が突然落ちてくる⁉日常に潜む倒木リスク』という特集がありました。また、国(国土交通省)では全国の自治体などを対象に公園の樹木と街路樹について、過去の事故の発生状況や点検の実施状況などの調査を行いました。
近年、全国各地では、老木化や根腐れ、強風などが原因による倒木事故により、通行人などが亡くなったり、けがをしたりする事故が相次いでいます。今年は、三重県四日市市にある約500本の桜の木が植えられている桜の名所「海蔵川(かいぞうがわ)」で開催予定であった桜まつりが、桜の老木化により倒木の恐れがあり、安全・安心な下での開催が困難との判断から中止となりました。
先日、市内では愛知県(尾張建設事務所)が、JR勝川駅の南にある地蔵川沿いの桜の一部を伐採しました。この対応は老木化により安全上の課題が大きいとして事故が起きる前の予防伐採、倒木対策、住民への安全対策と考えられます。
本市も人口減少を迎え、これまで整備してきた多くの建物や道路、水道など、公共施設の老朽化対策をさまざまな視点から多角的に検討していくことが大切であると考えています。