- 発行日 :
- 自治体名 : 愛知県豊川市
- 広報紙名 : 広報とよかわ 令和7年2月号
■誰もが暮らしやすい世界のために私たちができること
LGBTQを含むあらゆるセクシュアリティの誰もが暮らしやすい社会を作るためには、セクシュアリティやLGBTQについて正しい知識を持ち、次のことを意識することが大切です。自分は大丈夫と思わずに、一度普段の行動や会話を振り返ってみましょう。
・知識を深める
性に関する考え方は、日々更新されています。新しい情報に触れてみましょう。
・思い込みをやめる
異性愛者を前提とした質問や、性別を決めつけた呼び方をやめましょう。
・差別的な言動に同調しない
差別的な言動を見聞きした時には、同調せずに誤った言動を指摘する勇気を持ちましょう。
◇カミングアウトされたら?
カミングアウトとは、自らの性的指向や性自認について打ち明けることで、自分が性的マイノリティであることを他人に伝えることです。カミングアウトは、本人の意思や判断により行われることであり、他人が催促したり、強要したりするものではありません。
もし、カミングアウトされたら、その言葉を受け止める言葉をかけましょう。他の人にこのことを話しているかを確認し、どの人まで話してもよいかや困っていることはないかなど、性的マイノリティの当事者の希望を尊重することが大切です。
◇アウティングは絶対にしてはいけない!
アウティングとは、本人の同意なく性的指向や性自認を第三者へ伝えたり、公表したりすることです。たとえ善意からであっても絶対にしてはいけない行為です。職場であれば、パワーハラスメントに該当すると考えられます。
アウティングされたLGBTQの当事者は、悪意のない発言であったとしても、気持ちを踏みにじられ、居場所を失う危機的な状況に追い込まれてしまうこともあります。
◇ASTA(アスタ)で活動している方にお話を聞きました
《個性や特性を受け入れる社会へ》
LGBTQの人を取り巻く環境は、マスコミや学校の取り組みなどにより改善してきていますが、いまだにLGBTQの人たちに対する配慮を特別扱いだと考える方もいると思います。「普通」「普通ではない」という感覚に捉われず、性的マイノリティなど多様な価値観を持った方の個性や特性が受け入れられる社会にしていくため、多くの選択肢を用意していく必要があるのではないかと思います。
私たちが生きている社会にはさまざまな人がいます。そこが面白いところであり、差別や偏見を生むところでもあります。今、差別や偏見に苦しんでいる方は、人と関わることをやめないでほしいと思います。みんなで手を取り合い、全ての人が生きやすい社会になることを願っています。
《ASTA(アスタ)とは》
愛知県や岐阜県の学校を中心に、性的マイノリティについての啓発活動を行っています。家族に性的マイノリティ当事者を持つ人の相談や情報交換などを行う「みんなで保護者会」や、10代から20代までを中心にLGBTQの当事者や当事者かもしれない人が集まり交流する「名古屋あおぞら部」などの活動を行っています。
◆豊川市で取り組んでいること
・豊川市パートナーシップ・ファミリーシップ宣誓制度
性的マイノリティ・事実婚など、パートナー2人が日常生活において協力し合うこと、また、その近親者などとの関係を含めて家族であると宣誓したことを、市が証明するものです。宣誓すると、家族がいることを要件とした一部の行政サービス(市営住宅の入居申請、墓園利用権承継許可申請など)が利用できます。
・「みんなのトイレ」を設置
一部の小・中学校では、男女別のトイレに加えて、「みんなのトイレ」と呼ばれる誰が使ってもよいトイレが設置されています。今後、全ての小・中学校に導入する予定です。
・制服の見直し
中学校では、制服が男女統一のブレザーとスカート、またはパンツを選択できるよう見直しが進んでいます。令和6年度時点で、5校がブレザーを導入しています。
・男女共同参画推進出前講座
町内会の会合や職場の研修などに利用できる、LGBTQ講座やアンコンシャス・バイアス(無意識の思い込み)に関する出前講座を行っています。
(注記)令和6年度の事業は終了しています。
・人権講演会・LGBTQを知る基礎セミナー
市民向けの講演会、セミナーを開催しています。
(注記)令和6年度の事業は終了しています。
◇LGBTQについてもっと知りたいあなたへ
市の図書館で借りられる本を紹介します。
《一般向け》
「元女子高生、パパになる」
著者:杉山文野
出版:文藝春秋
《小学校高学年から》
「おやこで話すはじめてのLGBTs」
著者:鶴岡そらやす
出版:日本能率協会マネジメントセンター