くらし SDGSあれこれページ

ニュースなどで聞くけれど、あまりよく知らないSDGsに関するキーワード。
そんなキーワードを事例を交えて解説・紹介していきます!

■今月のピックアップキーワード
▽アップサイクル
アップサイクルは、本来であれば捨てられるはずの廃棄物に、デザインやアイデアといった新たな付加価値を持たせることで、別の新しいものにアップグレードして生まれ変わらせることです。クリエイティブ・リユース(創造的再利用)とも言われています。
廃棄されるものを再利用するという点ではアップサイクルもリサイクルも同じですが、アップサイクルは原料や材料に戻すのではなく、「服でエコバッグやポーチを製作」や「コーヒーの出がらしを消臭剤」など、元の製品の素材をそのまま生かすという特徴があります。

■取組ピックアップ
▽竹がつなぐ未来への循環
地域で増え続ける放置竹林が課題となる中、市民活動団体「愛林会」が竹林整備に取り組んでいます。伐採された竹は有効活用の道が見つからず、処理が大きな負担となっていました。
そんな状況を変えたのが、地域の企業「株式会社竹藤商店」の支援でした。この企業は社会貢献の一環として、竹を粉砕できる機械を購入し、市民団体に無償で貸し出すことを決定。これにより、伐採された竹は資源として再利用できるようになりました。粉砕された竹は、地域の小学校で新たな役割を持つことになります。桃ヶ丘小学校の校庭で育てられている桃の木の肥料として活用されることで、土壌を豊かにし、果樹の成長を助けることができるようになったのです。
子どもたちもこの取組を通じて、自然との関わりや地域のつながりを学ぶ機会を得ています。この取組は、市民団体、企業、学校の協力によって実現しました。それぞれが役割を果たしながら、竹を無駄なく活用し、環境を守る仕組みを作り上げています。
竹林整備から始まったこの循環が、地域の絆を強め、新たな価値を生み出しています。

◇仕掛人の声
愛林会代表の鳥居さんに取組を始めたきっかけを聞くと、「元々は別々に取り組んでいた「緑地整備」と「桃ヶ丘小学校の桃の管理」だが、両者をつなげて活かすことができないかと考えた。一般の桃農家さんは、ワラをマルチング(植物の根元をワラなどで覆うこと)に使っていると思うが、竹チップをそこに使えないかと思いついた。竹のいいところである通気性や防虫効果を活かして、土根を守ることができると思う。今年初めての実施なので、効果を楽しみにしている。
今回の取組がうまくいけば、竹やぶで困っている方や、桃農家さんの手助けになるのではないかと期待している」と話してくれました。
(鳥居郁夫さん)

[実施・協力]
愛林会、(株)竹藤商店、桃ヶ丘小学校

・LINE
・メール
※本紙24ページの二次元コードをご参照ください。

問合先:こまき市民活動ネットワーク
【電話】54-2811【メール】[email protected]