くらし え~もんみっけ! ~市民レポーターのページ~

市民レポーターの皆さんが、市内のさまざまな場所に出かけて、市民ならではの視点から小牧の魅力や身近な話題について取材した様子を、毎月紹介していくコーナーです!

■REPORT 262
◆更年期への不安に正しい知識と励ましを!
自身の家族が更年期障害でうつになった経験を持つ永田さん。産後ケアの活動をしている中で世の中に「更年期のサポート」がないことに改めて気付き、2014年に自ら更年期ケアの「ちぇぶら」を設立。その活動内容を伺いました。

永田さんが更年期に関心を持つようになった背景には、母のつらい更年期の経験があります。永田さんは「更年期を理解し、サポートする大切さ」に気づき、更年期を迎える人々が孤立せず、サポートを受けられる社会づくりの重要性を感じ、活動を始めました。

▽更年期と向き合う場をつくる
2014年に「ちぇぶら(Chebura)」を設立。「ちぇぶら」は「Change of life(人生の転換期)」をポジティブにとらえ直すための活動を行っており、更年期についての正しい知識を伝える講座、心と体のセルフケアを学べるワークショップ、企業や自治体との連携による啓発活動など、多岐にわたる取組を展開しています。
「設立から現在に至るまで8万人以上が「ちぇぶら」の講座に参加してくださっています。『自分だけじゃなかった』とホッとしたり、『もっと早く知りたかった』と涙を流したりする人も少なくありません」と永田さんは話します。「更年期を迎えることを不安ではなく、前向きにとらえられる社会」に近づけるよう、今も全国を飛び回り、さまざまな活動を展開しています。
「ちぇぶら」は、多くの人にとっての「人生の折り返し地点」を支える力強い味方として、注目を集めています。

▽たくさんの人を笑顔にしたい!
更年期の症状は一様ではありません。また、女性だけでなく、男性にも「男性更年期」があることはあまり知られていません。
「もっとたくさんの人を笑顔にしたい!更年期を知ることは、自分の体を知ること。自分を大切にすることにつながります」と永田さんはそう語り、年齢を重ねることを前向きに楽しむための情報や工夫を発信しています。
更年期についてもっと知ってもらいたい!と更年期をテーマにМ・1グランプリや新喜劇にも挑戦。自身も企画に参加、出演と、前向きに楽しむことを実践します。
「自宅の子供部屋に地球儀があるんです。それを見ていると「世界は広い」と実感します」と語り、昨年ケニアのウルトラマラソン230kmにも参加し、見事完走!
大自然に囲まれ、また新しい自分を発見したそう。この先の永田さんからも目が離せません!

◆編集後記 にゃびっと
取材中もそれぞれの体の不調について話が絶えませんでした。永田さんに更年期ケアのメソッドの1つ「ちぇぶら体操」を教えてもらいました。とても簡単でこれなら続けられそう!やりながら笑顔になっている自分に気づきました。

◇今回の取材先
永田 京子

ちぇぶらに関する情報はこちらから
※二次元コードは本紙参照

■REPORT 263
◆岩崎山に魅了されて約40年 今も次世代に歴史を伝え続けて…
今年81歳になる栗木英次さんは、岩崎山のふもとにある事務所で山の歴史を調べて約40年。20092009(平成(21)年に郷土史料「岩崎山の歴史探訪」を自費出版した後も日々山に登り、山を調べ続けています。
なぜ山を調べようと思ったのか、歴史への情熱はどこからくるのか、など栗木さんにお話しを聞いてきました。

栗木さんは、愛知県指定天然記念物である五枚岩や良質で豊富な花崗岩があり、江戸時代は小牧山城や名古屋城の石切り場であった岩崎山の歴史を調べ続け、さまざまな発見をしてきました。「私は研究者と名乗るほどでもないですから、岩崎の歴史調査員ですよ」と謙遜しながら話し始めた栗木さん。意外にも生まれと育ちは岩崎ではなく、名古屋市昭和区とのこと。第二次世界大戦時には、祖父が岩崎に居た縁で疎開したそうですが、終戦後は名古屋に戻り、1978年に小牧に来ました。栗木さんは、「その当時は家系図やルーツを調べることが流行っており、小牧に来てから調べ始めたのがきっかけであり、始まりです」と振り返ります。平日はサラリーマンとして働きながら、土日は岩崎の歴史を調べる日々が始まりました。

▽原動力は、好奇心
歴史への情熱は止むことはなく、定年後はより本格的な調査を開始。2009年、64歳の時に今まで調べてきたことをまとめた本を出版しました。栗木さんは、「人生で岩崎山の歴史や石のことを後世に残したかったので、本という形で残せて良かった」と感慨深げに語ります。本は、石切り場や観音寺、熊野社、市指定文化財の切支丹灯籠まで、山の全ての歴史を網羅した内容となっています。歴史は10年ごとに変動していくそうで、今も日々情報を精査しています。自身の情熱の源を「私は正確なことを知りたい性分で、正確な山の歴史を調べて知りたいという好奇心でしょうか」と分析します。

▽地元の歴史を伝えていきたい
一時は隠居を考えたという栗木さんですが、「年寄りは年寄りとしてやることがいっぱいある」と思うようになり、現在は近隣の小学校や寿学園などで歴史を伝える活動をしています。「歴史の全てが正しいわけではないですが、今まで聞いて得た知識を話していきたい」と、抱負を胸に岩崎の地で今日も精力的に活動を続けています。

◆編集後記 つっきー
私自身が歴史好きなことも相まって、お話を聞く時間はとても楽しいものでした。山には刻印がされた石や五枚岩など文化的に価値あるものが多く現存しています。ぜひ皆さんも足を運んでみてはいかがでしょうか。

◇今回の取材先
栗木 英次

問合せ:岩崎1229-2
連絡先【電話】090-3589-1944
(岩崎山の歴史と文化交流会事務局)