- 発行日 :
- 自治体名 : 愛知県岩倉市
- 広報紙名 : 広報いわくら 2025年6月号
■今度は僕が、みんなを全国に
山中 大輝(やまなか だいき)さん(岩倉南小学校6年生、春日井ラグビースクール)
広いグラウンドの上、総勢100人を超える人数で、ところせましとラグビーの練習をしているチームがありました。その中でも一番激しい練習をしているグループの中に山中大輝さんがいました。
大輝さんがラグビーを始めたきっかけは、2019年のラグビーワールドカップ日本大会でした。激しいタックルなど手に汗にぎる展開が続き、面白そうだと思いました。当時年長だった大輝さんは、ラグビーをやっていたお父さんの勧めもあって始めてみると、たちまちその魅力に取りつかれました。どうやったらボールをトライラインまで一番近づけられるか。内か外か、パスをしたほうがいいのか、それとも自分で運んだ方がいいのか、一瞬の判断を求められるのが難しくて楽しいと言います。
昨年度、大輝さんは5年生でただ一人6年生のチームに混ざって全国大会に出場しました。その時の経験は、今に繋がる得難いものになったと振り返ります。同学年のチームにはない気持ちが練習の時からあり、土日のチーム練習だけでなく平日に自主練習にも取り組むようになりました。結果として準優勝という結果になり悔しさもありましたが、やり切ったという気持ちになりました。
今年、大輝さんはキャプテンを担うことになり、昨年度、上の学年で得たものを今のチームに還元したい、そして、皆と全国大会に行きたいと思うようになりました。そのためには、皆が同じ気持ちにならないといけないと、積極的にチームメイトとコミュニケーションをとり、グラウンド上では誰よりも声を出すことを意識していると言います。
生活の8割以上はラグビーのことを考えているという大輝さんの将来の夢はもちろんプロラグビー選手。そのために、高校では強豪校に行って、花園(全国大会)の舞台に立ち、大学もラグビーが強い大学に入ってと、進路のことも考えています。プロ選手はラグビーが上手なだけではだめで、人間性も磨きたいと言います。学校では、積極的に学級委員などの役割に手をあげ、普段の生活の中でも礼儀を大切にあいさつをしっかりできるように意識しているそうです。人間的にも大きくなった岩倉市初のプロラグビー選手が見られる日も近いかも知れません。