- 発行日 :
- 自治体名 : 愛知県東浦町
- 広報紙名 : 広報ひがしうら 令和7年4月号
■No.20「視察」「浄水北小学校」「浄水中学校」のお話
今回は、学校を中心としたコミュニティ拠点の先進事例として、豊田市立浄水北小学校と浄水中学校へ視察に行ってきました。この視察は、これまでの事例勉強会や整備計画検討会に参加した皆さんの熱い想(おも)いにより実現しました。
◆「浄水北小学校」と「浄水中学校」の特徴は?
今回視察した浄水北小学校と浄水中学校は、地域コーディネーター(※1)が学校と地域を「繋ぐ役」を担っており、地域“共働”型学校として運営されています。また、浄水北小学校は2014年に、浄水中学校は2016年に開校して以降、PTAにコミュニティの“C”を取り入れたPTCA(※2)の取組みを確立していて、地域ぐるみの教育を推進しています。
◇※1地域コーディネーターって?
授業開始前の読み聞かせ、見守り、イベントの手伝い、校内美化活動など、多種多様な活動を“できるとき”に“できること”を地域の方が行えるよう、地域と学校の間で調整する役割です。
◇豊田市浄水地区の取組みとは?
浄水地区には、浄水小学校、浄水北小学校、浄水中学校の3校があります。3校は、中学校区で行うコミュニティ・スクール連絡会議の協議を通して、目指す子どもの姿を地域と共有し、地域の学校がお互いに連携しながら子どもの育ちを支えています。
浄水地区は、小学校開校当初から主に小学校低学年を対象としたイベントを多く開催し、保護者も参加しやすく企画しています。約10年継続して企画しているため、当時低学年だった児童が大人になっても活動に参加するなど、活動や運営の輪が広がり、持続可能なものとなっています。
◇※2PTCAって?
子どもと地域をつなぐことで、幅広い世代が力を合わせて子どもを育み地域の活性化を図ります。従来のPTAとは違い、入会制や会費を撤廃し、役員は立候補や推薦により決定します。活動費は、リサイクル品の資源回収など活動費を生み出すアイデアをみんなで出し合い捻出しています。
地域学校共働活動の仕組み
◆浄水中学校の事例を見てみよう!
豊田市では、住民が自由に利用できる集いの場である交流館を、中学校区につき1つ設置しています。その中でも、浄水地区では中学校と交流館を複合化しています。 複合化で学校と交流館の施設の一部を共有することで、施設を有効活用し、地域住民と中学生が互いに関わりあうことのできる環境を生み出しています。
◇共有している部屋・機能
・多目的ホール
・調理室
・音楽室
・美術室
・実習室
・駐車場
◇こんなことが期待されます!
(1)生徒や教師、交流館利用者(地域住民)の活動をお互いに近くで見ることができ、連携や交流がしやすく、学校教育や生涯学習の充実が図れる
(2)災害時に一層の連携強化が可能
◇複合化するとこんなイベントも!
毎年10月に「まごころフェスタ」という交流館と中学校が合同で行うイベントがあります。生徒も新学期のはじめから、まごころフェスタに向け準備を行っています。「地域のお祭り+文化祭」のようなイメージで、キッチンカーの出店もあり、地域の活性化に大きく貢献しています。
▼浄水中学校・浄水交流館の施設の管理人や学校の先生に聞いてみました!
▽複合化してよかったことは?
子どもが地域で活躍できる機会が増えた
中学校と交流館との連携機会が増えた
▽複合化して困ったことはあった?
活動音を騒音と感じることがある
共有の貸部屋は利用日の重複による調整が必要
●施設マネジメントキーポイント(1)東浦町の公共施設の複合化におけるセキュリティの考え方
学校との複合では、セキュリティ上の心配の声があげられがちです。もちろん、一定の対策は必要ですが、地域の目で見守ることが一番の対策と考えます。実際のところ、豊田市の事例においても複合して以来、安心・安全上の問題は発生しておらず、浄水中学校・交流館ともに、過度な心配もしていないとのことです。
●施設マネジメントキーポイント(2)現在、東浦町でも学校とコミュニティセンターを含む公共施設の複合化・集約化を検討中!参加者募集!
特に森岡地区で整備の根幹である「基本構想・基本計画」に取り組んでおり、今回紹介した豊田市のような先進事例の良い点や課題を参考に、検討を進めています。また、7月下旬には、第3回目となる住民の皆さんを交えた整備計画検討会を開催予定です。多くの方に参加いただき、意見交換できることを楽しみにしております。
問い合わせ:財政経営課
【電話】内線224