くらし 防災士の手帳

■広域災害に備える
当地域で発生が予想されている南海トラフ巨大地震。この地震が過去の地震災害と異なる点の一つは、多くの地域を巻き込む広域災害という点です。能登半島地震や熊本地震は、一定の地域に被害が集中した地震災害でした。東日本大震災は東北沿岸部から関東地方まで広い範囲に被害をもたらしましたが、南海トラフ巨大地震はそれ以上の広域災害となることが予想されます。
そうした場合に何が起こるか。災害が発生すると、被災地には災害対応に従事する各地の自治体職員(警察・消防・水道等)や電力会社等が応援に入ります。能登半島地震の場合でも、発災2日目には応援部隊が現地入りしました。しかし広域災害の場合は被災自治体が多いため、災害対応従事者の人手不足に陥ります。そうなると、電気・水道・トイレ等を使えない期間が長期化することが予想されます。
備蓄品の内容や備蓄量を今一度見直すことも必要かもしれません。
防災士 竹内 佑樹