- 発行日 :
- 自治体名 : 三重県津市
- 広報紙名 : 広報つ! 令和7年7月号
■津城かわら版(13) 津城天守台の石垣[2]
令和5年9月に、大天守・小天守の裾部分で、天守石垣の基礎構造や江戸時代の絵図に描かれた犬走(いぬばしり)の状況を確認するための発掘調査を実施しました。その結果、大天守・小天守ともしっかりとした盛土が築かれた上に石垣の基礎石が据えられていたことが確認できました。調査前には基礎石の下に石垣の沈下を防止するための「横木」の存在を想定しましたが、こうした横木はなく、基礎となる盛土がしっかりと築かれ、強固な地盤造成が行われた大規模な土木工事であったと想像できます。
また、古い写真に残る犬走の石垣は、残念ながら今回の調査区では確認できませんでしたが、もう少し南側にあって、一部が解体撤去予定の旧社会福祉センターの範囲に重なる可能性があります。
石垣裾で3カ所に設定した調査坑からは、数多くの瓦片が出土し、瓦の文様や製作技法の違いからおおよそ戦国時代末期(織田期)、戦国末〜江戸初期(富田期)、江戸後期の瓦と判明しています。
旧社会福祉センターの解体撤去後には、これまで見えなかった津城天守台石垣が一望できるようになり、新たな眺望が広がります。
※画像など詳しくは本紙をご覧ください。
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