- 発行日 :
- 自治体名 : 三重県桑名市
- 広報紙名 : 広報くわな 令和7年5月1日号
■人権問題の解決に向けて求められていること
同和問題(部落差別)とは、かつての日本の歴史的過程の中で生み出された差別であり、一部の人が今なお職業や結婚などにおいて、特定の地域の出身であることや、そこに住んでいることなどを理由として、憲法がすべての国民に保障している基本的人権が侵害されているという問題です。
同和問題に関して、「そっとしておけば差別はなくなるのではないか」という考えを持つ人がいますが、「そっとしておけば差別はなくなる」という考えでは同和問題は解決できません。現在でも、同和問題に伴う偏見や差別意識が存在しています。それは多くの人たちが間違った情報を事実であると解釈してしまったまま、同和問題と向き合うことなく避けてきたからです。その結果、偏見や間違った認識が人から人へと伝えられ、差別が繰り返されてきたのです。
また、現在では情報化が進み、インターネット上での差別的な情報の拡散が大きな問題となっています。ネットの世界は架空の世界ではなく、画面の向こう側に人がいることを常に意識する必要があります。匿名性があるからこそ私たち一人一人の人権意識が問われます。
人権問題の解決に向けて求められているのは、自分が差別する人間にならないだけでなく、日常生活の中で差別を許さない行動をとることです。そのためには、人権学習や啓発で正しい知識と理解を積み重ねることが大切です。同和問題をはじめとしたさまざまな人権問題を自分には関係ないことだと無関心でいるのではなく、自分のこととして考え行動していくことが大切です。
問合せ:人権センター
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