くらし ねこを愛し、まちを元気に ナバリスト18

柿原麻衣子(かきはら・まいこ)さん
にゃにゃ倶楽部
名張市で猫の保護活動をしている「にゃにゃ倶楽部」の広報担当。元動物看護師。長女(写真左)と共に、TNR(野良猫に避妊・去勢手術を行い地域に戻す)活動や里親会など、猫のために奮闘中。困っている人を助けたいと、まちづくり協議会の青年部や子ども食堂の手伝いなどにも積極的に関わっている。

■猫は動くぬいぐるみじゃない 人間と同じ大切な命なんです
「旅行に行くから安楽死して」と連れてこられたペット、エサを与えられず大量の石を食べていた犬……。動物病院で働いていた頃、人の身勝手で苦しむ動物をたくさん見てきて、動物も人と同じ大切な命なのになぜ命を粗末にするのか、と憤りを感じていました。
3年前、多頭飼育崩壊の現場に遭遇したことをきっかけに、個人で本格的な保護猫活動を始めました。現在は長女と共に、「にゃにゃ倶楽部」の広報担当として活動しています。特に力を入れているのが、令和5年から小学校や学童保育などで実施している「命の授業」。保護猫活動の説明を通じて、子どもたちに命の大切さを伝えています。
私たちがどれだけ猫を保護しても、人の意識が変わらなければ不幸な命はなくなりません。だから、まずは子どもたちに、命を大切にする気持ちを広めていきたいと思っています。私の活動を見て育った娘は、命の授業の助手や保護猫のお世話など、できることを自ら探して手伝ってくれています。子どもにもできることがあるんです。
ぜひ皆さんも、不幸な命を減らすためにできることはないか、考えてみてください。どんなに小さなことでも、みんなが少しずつ行動すれば、未来は変わるはず!猫は動くぬいぐるみではなく、人と同じく心を持つ命。小さな命も大切にできる人が増えていってほしいと願っています。