- 発行日 :
- 自治体名 : 三重県名張市
- 広報紙名 : 広報なばり 令和7年10月10日号
■名張版ネウボラ」で3つの安心 つながるこそだて
◇01 まちの保健室が、ずっとつながる
市内15カ所にあり、誰もが気軽に立ち寄れるまちの保健室(まち保)。看護師や社会福祉士など福祉の専門職が「チャイルドパートナー」として、妊娠から出産、育児へと継続して寄り添います。
「長く付き合っていると、普段と違う様子に気付きやすいんです。辛そうな時は『最近どう?』って声をかけたり。私たちに、どんどんグチをこぼして、心を軽くしてほしい」と山本職員。家族のように何でも話せる心強い味方です。
美旗地区 まちの保健室
山本博子
▽名張版ネウボラ
妊娠・出産・育児の切れ目ないサポート
フィンランドの「ネウボラ」と呼ばれる子育て支援を参考に、人と人、人と地域を結びながら、妊娠・出産・育児の切れ目ない支援につなげます。
この仕組みを「名張版ネウボラ」と呼び、安心できる子育て環境を整えています。
名張版ネウボラ
▽ママの声 心から受け入れてくれる雰囲気が素敵!
初めてまちの保健室を訪れたので少し緊張しましたが、とびきりの笑顔で扉を開けてくれて、ほっと一安心。明るくって、何でも相談できる皆さんだと感じました。親が遠くに住んでいるので、心強いつながりができてとってもうれしいな。
渡辺奈津実さん 理仁(りひと)ちゃん
◇02 地域の人たちとつながる
ママ・パパ友や地域とのあたたかいつながりを実感できる「地域の広場」。地域の皆さんの協力で実施されています。
つつじが丘市民センターで毎月2回開催されている「おじゃまる広場」は、20人ほどの地域のボランティアで運営されています。「今はSNSでいろんな人の育児情報が手に入りますが、他の子と比べてどうかなど、不安が募ってくる場合も…。ママたちを孤立させない居場所を作っておきたい」と話すのは、代表の井上悦子さん。4児の母親で、利用者から運営側に加わった一人です。
「私自身、広場に参加して『育児はみんなの手を借りていいんだ』って思えるようになりました。現在、地域の子育て支援やPTAの役員には、広場を利用していたママたちが多く関わっていますが、身近に広場のボランティアの姿をみてきたからかな。これからも、地域で支え合いながら子育てしていけるといいですよね」と笑顔で話してくれました。
おじゃまる広場 代表
井上悦子さん
▽ママの声 ものすごく安心できる居場所です
私が小さい頃、母親に連れられてきたおじゃまる広場。楽しかった記憶が残ります。今度は、自分が母親として参加。地域の皆さんが、あたたかく声をかけてくれますし、ここでのママ友もできて、ものすごく安心できる居場所ですね。
嶺山菊さん、樹乃(きの)ちゃん
◇03 切れ目なく支援がつながる
市の保健師や助産師が「母子保健コーディネーター」として、まちの保健室や地域の広場などと連携し、母子に必要な支援に結び付けています。
また、「ばりっ子まるまるセンター」を、昨年4月、市役所1階に設置。児童福祉の分野も含め、妊娠から出産・子育てまで、切れ目なくサポートします。「ワンチームで、その人らしさを大切にできる支援を」と有年職員。関係機関の連携強化を図っています。
母子保健コーディネーター
有年貴子(健康・子育て支援室)