- 発行日 :
- 自治体名 : 三重県鳥羽市
- 広報紙名 : 広報とば 令和7年5月1日号
■「ひじき」
ひじきは、漢字で書くと「鹿尾菜」と記されます。これは、ひじきの形が鹿の尻尾の毛に似ていることに由来しているとも言われています(衣食住語源辞典)。縄文時代から食べられているほど日本人と関わりが深いひじきは、奈良時代から現在に至るまで、伊勢神宮などで神様へのお供え物「神饌(しんせん)」として重宝されています。
また、栄養学的にも優れており、カルシウム、鉄分、マグネシウムなどが豊富で、農作物中心の食生活を送っていた日本人に不足しがちな栄養素を補う重要な役割を果たしてきました。
鳥羽のひじきは3月~5月頃に海女さんなどが収穫しており、国内の主要産地としては三重県、千葉県、長崎県などが挙げられます。その中でも、「蒸し製法」という方法で加工された伊勢志摩地域のひじきは「伊勢ひじき」と呼ばれ、全国的に有名です。
ところで、お店では「長ひじき」や「芽ひじき」といった名称で見かけると思います。前者は茎の上の長い部分(主枝)、後者は先端の葉や小枝の柔らかい部分を使用しています。それぞれ特徴があり、歯ごたえがしっかりしている「長ひじき」は煮物や炒め物、柔らかい「芽ひじき」はサラダ、和え物、ひじきご飯などに向いています。これから新もののひじきが出始める時期です。ぜひ、鳥羽産のものを探してお楽しみください!
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