くらし 96歳!これからも自宅で過ごす(2)

■家族と専門職とで支える在宅医療や介護
◆喜代嗣さんの1日をみてみよう!
喜代嗣さんの「自宅で過ごしたい」という思いや希望を、家族はできる範囲で対応しています。家族では難しいことを地域のさまざまなサービスを利用し、喜代嗣さんの毎日が成立しています。喜代嗣さんの生活を支える専門職の皆さんに話を聞きました。

6:00 起床
朝食
〈デイを利用する日〉
8:30 デイへ出発
9:00 体操、自由時間(作業、修理)
12:00 昼食(みんなで食べれば食が進みます!食べることが元気の秘訣!!)
14:00 体操、ゲームなど
16:30 デイから帰宅
〈デイを利用しない日〉
10:30 訪問診療
11:00 入浴
11:30 昼食
12:30 趣味活動(折箱を折る喜代嗣さん。デイなどへ持って行き使ってもらっているそう。)
14:00 昼寝
15:00 趣味活動(足裏たたき、修理など)

17:30 夕食
ベッドへ行き就寝準備 
20:00 就寝
「このベッドは、30度足元を上げて寝られるので、足が楽で本当にありがたい!」

〈デイサービス(デイ)とは〉
自宅で生活する要介護者が、日帰りで通い、食事や入浴、機能訓練などのサービスを受けられる高齢者施設のこと

〇デイサービスゆかり 出口徳子さん
高齢の人は、自宅で一人でいると話し相手がいないし、家族も家で一人にしておくのは心配だと思います。そういう人のお手伝いをしたいと思っています。本人がなかなかデイサービスに行きたがらないということはありますが、いざ来てみると話し相手がいて、みなさん楽しい時間を過ごしてくれています。
私たちは、デイサービスを家に近い雰囲気になるように工夫していて、親戚の家に遊びに来たような雰囲気で迎えたいと思っています。

〈訪問診療医とは〉
患者の自宅に定期的に訪問し、診察、治療、薬の処方、療養上の相談や指導などを行う医師のこと

〇どんぐり診療所 平山将司さん
家族だけではなく、さまざまな専門職と協力をして在宅医療をうけることができます。自宅での生活に悩んだら、まずは専門職に相談してください。家族の協力がないと在宅医療は成り立ちませんが、全てをする必要はありません。家族が困っているところに、介護サービスが入るように調整します。あれもこれもしてあげたいとは思わずに、うまく介護サービスに頼ってください。

〈福祉用具専門相談員とは〉
高齢者や障がいのある人に対して、心身の状態や利用環境にあった福祉用具の選定、使用方法のアドバイスなどを行う専門職のこと

〇ブーケ(福祉用具) 川畑祐也さん
介護ベッドや手すりなどのレンタル、ポータブルトイレなどの販売や、玄関のスロープなど住宅改修に対応しています。喜代嗣さんが使用しているベッドは、背中も足も上がります。喜代嗣さんは足に腫れがあり、足を上げて寝ると楽だということで、背中だけでなく、足も上がるベッドを提案しました。
元気なうちに、介護が必要になったときを見据えて用具(例えばベッドなど)を購入すると、いざ介護が必要になったときに、介護度によっては使いにくいこともあるので、購入する前に専門職に相談してください。
「福祉用具については、購入する前に、まずは相談してください!おためしもできます。」

〈ケアマネジャーとは〉
介護を受ける人のために、介護の方針を定めたり、サービスの内容などの計画(ケアプラン)を立てる専門職のこと
「在宅医療や介護保険などを利用する生活は、私たちケアマネジャーがプランニングしています!」