- 発行日 :
- 自治体名 : 三重県菰野町
- 広報紙名 : 広報こもの 令和7年1月号
■御在所岳の植生一覧
「菰野(こもの)山采薬品目(やまさいやくひんもく)」は、安政5年(1858年)5月に嘗百社(しょうひゃくしゃ)と飯沼慾斎(いいぬまよくさい)らが御在所岳周辺に登り、植物採集を行った様子を描いた扁へん額がく「菰野(こもの)山采薬(やまさいやく)」と同時期に製作されました。原本は滅失していますが、複製は菰野尋常小学校に昭和6年(1931年)に寄贈され、現在まで残っています。
この扁額は、江戸時代後期の東海圏の本草学(植物学)の研究活動を知る上で重要な資料で、御在所岳周辺の植物の植生が一覧で記載されています。多種多様な植物の名前がイロハ順に列挙され、タムシバ、アスナロ、ヤマザクラなど当時の植生を詳細にたどることができます。