くらし [特集]ごみから資源へ

私たちが普段、生活する上で必ずごみは生まれます。しかし、それがただの「ごみ」となるのか「資源」になるのかは、私たち一人ひとりの行動で変わります。
今回は、紀宝町のごみ処理や分別の現状、実際にどんなものにリサイクルされているのか、紹介していきます。

■ごみを分別することで費用が大きく削減できます
環境衛生課
松場(まつば)隆(たかし)主事

令和5年度の町における可燃ごみの収集量は、1,902トンで、町民一人当たりに換算すると約180キロです。
これらのごみを処理するための、人件費、収集車の維持管理費、処理施設の運営費などを合わせると、年間約2億2千万円の費用がかかっています。
ごみの量が減ればごみ処理にかかる費用を削減することができます。そのため町ではペットボトル、古紙類、金物、発泡スチロール、ビンなどの分別収集を行っており、令和3年度からは「プラスチック製容器包装」の分別収集を開始しました。プラスチック製容器包装とは、商品を入れる「容器」や包む「包装」で、商品本体にプラマーク(本紙参照)があるものです。これらのごみは、プラスチック燃料に加工されています。
また、みなさんのご協力で令和5年度は579トンの資源ごみを分別収集し、資源化することができました。これら資源ごみの売却金は約1千万円で、町の貴重な財源として活用されています。
ごみを減らすには、一人ひとりのごみに対する理解と協力が必要です。今後とも引き続きごみの分別にご協力よろしくお願いします。

■ペットボトルが再び輝く瞬間!
ペットボトルの容器、キャップ、ラベルはそれぞれ別の材質のプラスチックから作られています。分別して捨てることでリサイクルの効率が向上し、資源の再利用が促進できます。

◇[Before]ペットボトル容器[After]ペットボトル容器
ペットボトルは、「西日本PETボトルMRセンター」に運ばれ、再びペットボトルに生まれ変わります。令和5年度に町で回収したペットボトルの量は約30トンで、500mlペットボトル約100万本分に相当します。

◇[Before]ペットボトルキャップ[After]ボールペンなど
ペットボトルキャップは、NPO法人エコキャップ推進協会に引き取られます。その後キャップは、ボールペンなどの文房具に製品化されたり、その売却金で子どもたちにワクチンを届ける活動をしています。

◇[Before]ラベル(プラスチック製容器包装)[After]プラスチック燃料
ラベルは、他のプラスチック製容器包装と一緒にプラスチック燃料に加工されます。プラスチック燃料は化石燃料の代替エネルギーとして注目されており、環境に影響が少ない燃料としてボイラーの燃料などに利用されています。

■そのほかの資源ごみ
◇紙類
紙類は品目ごとにひもでしばって出してください。また、可燃ごみとして捨ててしまいがちな小さな紙類も資源ごみとして出すことができます。これらの紙資源は、段ボールや新聞紙、コピー用紙などの紙製品に生まれ変わります。

◇缶類
「アルミ」「スチール」缶は分けずに、一緒の袋で出してください。リサイクルセンターで自動選別しています。回収した缶類は、アルミ缶やスチール缶・自動車の部品、建物の鉄骨・鉄筋などに生まれ変わります。

◇布類
衣類のファスナーやボタンは付けたままでごみに出すことができます。集められた布類は裁断してウエスなどの原材料になるほか、そのまま古着として再利用されます。下着類などは可燃ごみで出してください。

◇プラスチック製容器包装
容器・包装を目的としたプラスチック製品で、豆腐やたまごの容器、お菓子の袋などで、プラマークがあるものが対象です。汚れやにおいがきついもの、素材がプラスチックかどうか迷うものは可燃ごみで出してください。

■「紀宝ごみ分別アプリ」でお手軽に分別方法を確認!
町で配信している「ごみ分別アプリ」では、ごみの分別方法や収集日の確認、ごみの出し方などを検索できます。以下の二次元コード(本紙参照)からダウンロードできますのでぜひご活用ください!