- 発行日 :
- 自治体名 : 滋賀県守山市
- 広報紙名 : 広報もりやま 令和7年7月1日号
■跳べ 踊れ 自分だけの「楽しい」を全身で表現したい
もうすぐ晴れの舞台へ~エアロビック指導者 今堀裕子(いまぼりゆうこ)さんと教え子たち…国スポ公開競技(8月23日、24日)
●自分で考え決めた道だから エアロビックで楽しい人生
今堀 裕子さん
守山市と野洲市を中心とした10教室で、3歳の子どもから70歳代まで幅広い年代を対象にエアロビックの指導をしている今堀裕子さんは、子どもの頃にクラシックバレエをやっていました。高校生になり進路を考えた時に、自分の将来の姿を想像できるダンスとの出会いを求めていろいろな教室に通い、エアロビックに出会いました。
エアロビックは子どもから高齢者までできる生涯スポーツである一方、世界を目指す競技者にはとても厳しいものでしたが、19歳から始めた競技生活では世界大会の出場も経験しました。
今堀さんが本来目指していた目標は「いい指導者になりたい」でした。ジムの教え子から「エアロビックをやりたい。教えてほしい」と言われたことがきっかけとなり、30歳で競技者を引退して指導に専念することにしました。
競技を縁に井上武弥(いのうえたけみ)さん(県エアロビック連盟会長)と結婚、2人の子どもを授かり、年齢や目的に合った指導ができるように教室を作りました。両親の影響か、小学生になったわが子まで「エアロビックをやりたい」と言い、裕子さんのキッズ教室で踊っています。
今の姿は、高校生の時に想像した未来の自分。エアロビックの指導者として「楽しい人生です」と笑顔で話していました。
●音楽も振り付けも 自主性育成コーチング
▽競技と指導の魅力
音楽に合わせて有酸素運動を切れ目なくつなげるエアロビックは、アメリカで提唱された「運動処方理論」を起源にしているそうです。日本でも当初は、スポーツジムなどで大人向けのエクササイズやリズム体操の一つとして取り入れられました。スポーツとして認識されるようになったのは最近で、体操の種目として位置づけられています。
今堀さんのもとには幅広い年代の生徒が通っていて、キッズ、ジュニア、競技クラスなどの教室があります。
「自主性育成コーチング」が今堀さん自身のこだわりとコンセプト。教室によって大まかな年齢の区切りはありますが、目指すものも「生徒が自分で考えて自分で決める」を基本にしています。そのため、キッズと競技、ジュニアとトレーニングなど、複数のクラスに参加する人も多く、すべてのクラスで指導を受けている人もいるとか。
●ダンスと技で楽しさを表現 エアロをもっと知ってほしい
▽国スポの晴れ舞台へ
現在、競技クラスで指導しているのは、湖国守山で開催される国スポ(公開競技)とLAKEBIWACUPに出場する選手たちです。国スポではワールドカップ出場の経験もある戸田千晶(とだちあき)さんをはじめ、高校生、子どもが生まれたばかりのママ、大会で日本一に輝いたこともある50歳代の女性などが大会に向けてダンスと技を磨いています。
エアロビックという競技は、音楽を感じて踊り、自分も観客も自然と笑顔になる魅力的なスポーツですが、競技種目として知らなかったり、エクササイズの印象が残っていたり、まだまだマイナーな競技です。
今堀さんは「高校生から始まって、今もエアロビックに夢中なことは変わりません。国スポに限らず、大会では自分の生徒も他の選手もエアロのファミリー。晴れ舞台で思い切り楽しんで踊ってほしい。選手の演技を通して観客にエアロビックの魅力が伝われば、競技の知名度も上がって、普及につながるのでは」と晴れ舞台への意気込みを話していました。