- 発行日 :
- 自治体名 : 大阪府大阪市城東区
- 広報紙名 : ふれあい城東 令和6年11月号
コスモちゃん:11月30日はいい看取り、看取られ、人生会議の日
※ACPとは…アドバンス・ケア・プランニング(Advance Care Planning)の略称です。また、人生会議はACPの愛称です。
少子高齢社会となり、医療や介護を受ける側も、担う側も新たな局面に直面しています。
一人一人それぞれが考える「人生の質」「生き方の質」を尊重したうえで、過不足のない医療やケアの選択への支援が非常に難しいこともあります。大切なのは「その時々で、考えられる最善を一緒に悩み考え続けること…人生会議」です。
(1)もしものときのために
(2)あなたが大切にしていることや望んでいること
(3)どこで、どのような医療・ケアを望むか
(4)前もって考え、周囲の信頼する人たち(家族やかかりつけ医、介護関係者など)と共有する取組み
■ACP(人生会議)普及推進サポーターの方々とご家族のサポートにより、よりよい医療やケアを受けながら人生を過ごす区民の方のエピソードをご紹介します。
◇松田 輝夫(まつだ てるお)さん
「人に迷惑かけたらあかんと親父に教えられましたから。最期までそうしたいんです」
松田さんは、岐阜県で生まれ親戚のもとで働くため、20歳で来阪されました。居酒屋を営みながら大きな病気も入院もせず元気にこれまで一人で暮らしてきました。しかしある日、かかりつけ医の検査で進行がんが見つかり入院されました。
「年も年だし、治らないんだったら副作用がきつい抗がん剤治療はしなくていいです。痛みが出たりしないようにしてほしいです。それと、最期はお寺にお願いしたいことも相談したい。最終的には姪に全てをと思っている。」とのお気持ちを病院の退院支援看護師へ吐露されました。
松田さんは現在、在宅のかかりつけ医、訪問看護師、介護ヘルパー、ケアマネージャー、包括支援センター、司法書士そして姪の松田里加さんと医療・介護・福祉の方々のサポートを受けながら入院前と同じように、自分のペースで過ごされています。
◇松田さんをサポートする心強い皆さん
・済生会野江病院退院支援
山田(やまだ)看護師
「ご本人が望む医療や暮らしを多職種と共有し想いをつないでいきます」
・姪の松田 里加(まつだ りか)さん
「本人がやりたいことをなるべく我慢しないで過ごせるように」
・みなわかい介護ヘルパー
古井(ふるい)さん
「在宅チームとともに、ご本人の想いを大切に生活を整えていきます」
作成者:ネットワーク会議ワーキンググループ 横山 頼子(よこやま よりこ)
ご本人の想いを聴き、ご本人が望む生活や生き方を続けられるよう、家族や医療チーム、ケアチームとともに一緒に悩み考えていくことが大切です。
さあ、皆さんも心許せる人と話をしてみませんか。