- 発行日 :
- 自治体名 : 大阪府池田市
- 広報紙名 : 広報いけだ 2025年1月号
■誰でも気軽に行くことができる場所…それが「こども食堂」なんです。
市内に9カ所ある「こども食堂」ですが、食堂を開設した人はどのような思いで始めたのか、食堂の運営になぜボランティアで関わろうと思ったのか、そして、実際に利用している方にその胸の内を聞いてみました。
◆INTERVIEW01 代表者
◇ありのままの自分で過ごせる居場所づくりをめざして
和心堂しんじん・るい代表 志水さん
当団体メンバーには発達障がいがあったり、機能不全家庭で幼少期を過ごしたりした方がおり、生きづらさを抱えた当事者意識を持って、障がいや国籍、性別などにおいてマイノリティーの立場にある地域の青少年を支援していこうと考えています。
自分を理解してくれる人がいて、ありのままの自分で過ごせる居場所があることを利用者に知ってもらい、マイノリティーの立場にある方々の存在を偏見なく地域に知ってもらえる活動として、こども食堂を運営しています。
別々の学校に通っている子どもたちが一緒に勉強や食事をしていたり、ボランティアに来てくれる学生や大人たちと楽しく過ごしたりしている様子を見ていると、こども食堂を通して地域の交流の場を担っているような思いがして感慨深くなります。
◇子どもの笑顔がずっとあふれる空間づくりを
こども食堂 チョコブレイク代表 吉松さん
昔、孤食で寂しい思いをしている子どもと出会ったことがあり、学校以外の子どもの集まり、皆で楽しく食事をする場所を提供できればと思い、始めました。
最初の開催日は、子どもが誰も来ず、大阪大学の学生ボランティアの方と寂しく流しそうめんをしたことを覚えています。しかし徐々に参加人数も増え、最近のハロウィーンパーティーでは18人が参加し、多くの子どもたちの楽しそうな笑顔を見て、ボランティアの方と楽しさと充実を感じました。
毎週の食事以外にも芸術家の方による、ハープ、ピアノ、絵画などの催しを月1回開催し、子どもたちから初めての経験ができて楽しいという声もいただいています。最近は子どもたちからさまざまな提案も出てきて、私も自分の子どもの小さい頃の姿を重ねて懐かしさを感じながら、子どもたちの考え方などを改めて知ることができ、毎日が楽しいです。
今は参加者の9割が石橋小学校の子どもたちですが、さらに魅力的な空間を提供できるようにプログラムを見直して、たくさんの子どもが参加したいと思えるように頑張ります!
◆INTERVIEW02 ボランティア
◇こども食堂「寺子屋・mae」ケイコさん
池田市で30年間家事援助のボランティア活動に参加していましたが80歳になったのでリタイアし、次に何ができるかと考えていたとき、気になっていたこども食堂への参加を決めました。まだ自分にできることがあることは幸せです。
◇和心堂しんじん・るい ぽこさん
料理をすることが好きな私に何かできることがないかと思っていたところ、運営方針に共感し、ボランティアを始めました。また出身が大阪ではないので、地域の皆さんとつながりたく、参加すると子どもから大人までさまざまな方とお話もできるので満足しています。
◆INTERVIEW03 利用者
◇和心堂しんじん・るい 木下さん親子
きっかけは知人からの声かけでしたが、利用していこうと思ったのは、スタッフの皆さんがとても明るくて子どもと対等な目線で接してくれたからです。また、なにより息子がめちゃくちゃ楽しそうでした。さまざまなイベントで子どもの個性を引き出してくれる場所だと思っています。
◇こども食堂チョコブレイク ありさちゃんとかほちゃん
こども食堂が始まったときから利用しています。前回はピザ作りにチャレンジしました。仲良くしゃべりながら協力して、完成したのを食べたのは楽しかったです。イベントで大きなキャンバスにクレヨンで絵を描いたのが飾られているのは思い出です。友達もたくさんできました。
■こども食堂の開設および運営に要する費用の一部を補助します
ID…4231
本市では、子どもの居場所づくりの推進を図ることを目的として、市内にこども食堂を開設する団体に対し、開設および運営に要する費用の一部を補助しています。
◇対象団体
市内でこども食堂を開設する団体(3人以上で構成)
※営利を目的としない、特定の宗教や政治活動を目的としないこと。
◇要件
・6年度中にこども食堂を開設予定、または既に開設済み
・継続的に月2回以上開催
◇補助金額
新規開設の団体:最大40万円((1)15万円+(2)25万円)
開設済みの団体:最大25万円((2)のみ)
(1)開設費用
施設の修繕・改修費用、備品購入・リース料など開設にかかる費用の2分の1以内の金額
(2)運営費用
以下[1][2]の運営にかかった費用から料金収入などを除いた金額
[1]学習支援、地域との交流、心身の成長と社会性を育む体験、孤立を防ぐ取り組みなど子どもの居場所づくり(食事の提供を除く)に要する費用(最大5万円)
[2]食材費、光熱水費、会場の使用料、開催周知のための広告料やチラシなどの作成、ボランティア保険料、食品衛生責任者講習受講料などに要する費用(最大20万円)
◇申込方法
申請書や必要書類などを子育て支援課にご提出ください。詳細は市ホームページをご覧ください。
問合せ:子育て支援課
【電話】754・6252