文化 キラリカルチャー Kirari Culture vol.09

私たちの生活を豊かに彩ってくれる芸術・文化活動。何が人をひきつけるのか、キラリと輝く皆さんにその魅力を聞きました。

■短歌
◇心のアルバム 31音の無限の響き
短歌は五・七・五・七・七の31音で成り立っていて、その限られた音数で自分の喜怒哀楽や感性を込められるところが魅力です。季語は必要なく、家族への愛だったり、テレビで見た気になるニュースや事件だったり、日常のはっとした出来事などと自分の心情を結び付けて表現します。限られた音数は一見制約のように感じるかもしれませんが、むしろそれが芸術性を与えて、言葉の選び方や配置などに個性が凝縮されていくのです。短歌には1,300年の歴史がありますが、現代的なテーマで楽しめるところが、時代を超えてたくさんの人に親しまれているのでしょう。
良い短歌に出合うと、自身の経験や感情が重ね合わさって共感が生まれ、心に響きます。短歌は作者と読み手の心の交流の場なのです。そんな短歌が作れるとうれしいですし、自分の心が短歌として残るので、「あのときの自分はこう感じていたんだな」と足跡をたどるのも楽しいです。短歌は人生の記録であり、心のアルバム。自分の歌集を作ることを目標に楽しんでいる人も多いですね。
上手下手にかかわらず、人の短歌を読んだり、自分の短歌を読んでもらったりして、批評し合うことが上達の近道です。また、好きな歌人を見つけてたくさん読むことも大事。そのリズムや感性に触れているうちに徐々に自分のものになってきますので、短歌を始めたい人はまねでもいいのでたくさん作歌してみてください。各地で開催している短歌大会に投稿してみるのもいいですね。短歌は言葉の芸術、その奥深さは無限に広がっていますよ。

●教えてくれた人
市短歌友の会
松島孝行さん

◆短歌を始めたい人は
日時:毎月第3土曜日14:00~16:00
場所:生涯学習センター3階など

問合せ:【電話】090-2823-7914(マツシマ)