健康 【特集】救命率向上プロジェクト~新しい救命の両輪が始まります~
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- 発行日 :
- 自治体名 : 大阪府柏原市
- 広報紙名 : 広報かしわら 令和7年7月号
〔大阪南消防局〕
救命率向上プロジェクト
7月1日から新しい「救命の両輪」が始まります!
7月1日は、平成16年7月にAED(自動体外式除細動器)の市民使用が認められた記念日です。今では、身近な公共機関や建物内でもAEDを見かけることが多くなりました。大阪南消防局では、そのAEDをさらに有効活用して大切な命を救うべく、令和7年7月から2つの救命率向上事業を開始します。
■Project1 大阪南消防局まちかど救急ステーション事業
消防局管内(※)に設置されているAEDを事前に「まちかど救急ステーション」として登録し、AEDが必要な事態が発生した場合に、消防指令センターが近くにあるAEDを確認します。そして、通報者に情報提供を行い、設置場所に連絡して、AEDの活用と救命を促進する事業です。
※柏原市、富田林市、河内長野市、羽曳野市、藤井寺市、太子町、河南町、千早赤阪村
◆まちかど救急ステーション事業におけるAED活用の流れ
※詳しくは本紙の図をご覧ください。
◇市民が実施したAEDによる電気ショックで生存率が増加
参照:総務省消防庁 令和6年版救急・救助の現況データ
◇AEDにより得られる効果
そばに居合わせた人によってAEDを用いた電気ショックが行われると、突然の心停止の約半数を救うことができます。
これは、そばに居合わせた人がすぐに実施することによって得られる効果であり、救急隊や病院到着後に医師・看護師が行なう処置と比べて数倍の効果があります。
◇迷わず実施しましょう
救急隊が到着するまでの間に、市民が胸骨圧迫(心臓マッサージ)とAEDを実施すると、119番通報のみの時と比べて生存率が約7.5倍上昇します。
◇お願い
消防局管内では、年間に約500人以上の心肺停止傷病者が発生し、救急搬送されています。それらの命を救うためには、より多くの「まちかど救急ステーション」の登録が必要です。すでにAEDをお持ちの方(事業所・施設など)は、ぜひとも登録をお願いします。
申請書などはこちら(※本紙二次元コード参照)からダウンロードできます。
■Project2 AED GO‐AED運搬支援システム‐
「AED GO」は、スマートフォンアプリを用いて119番通報を受けた指令員が心停止を疑った際に、あらかじめ登録された「救命ボランティア」へ、心停止の場所と最寄りのAEDの情報を伝達するシステムです。スマホ画面上に救命現場の位置と現在地からの距離が表示され、さらに近くのAED設置場所も表示されるため、その場で動ける人がAEDを取得して迅速に現場に届けることができます。
◆AED GO‐AED運搬支援システム‐におけるAED活用の流れ
※詳しくは本紙の図をご覧ください。
◇連携した緊急支援システムの実施
119番通報を受けた消防指令センターは、救急車を出動させるとともに「AED GO」を起動し、登録ボランティアのスマートフォンに心停止の発生と「まちかど救急ステーション」に登録された周囲のAEDの情報を届け、現場への駆けつけを要請します。
本システムは、現在開催されている「大阪・関西万博」にも導入されており、救命率の向上に大きく寄与することが期待されています。
◇AEDの設置と使用率について
2004年7月1日、それまで医療従事者にしか許されていなかったAEDの使用が一般の人にも認められるようになり、20年間で累計約8,000人もの尊い命がその場に居合わせた一般の人によってAEDで救われました。20年を経過した現在、日本では約67万台のAEDが設置され、世界でも有数の設置台数を誇りますが、使用率は約5%とまだまだ低い状況です。
◆多くの皆さまの救命ボランティアへの登録をお待ちしております。
※詳しくは、お問い合わせください。
◇救命講習
救命講習を受講しましょう!
(大阪南消防局救命講習)
◇救命処置
救命処置を学びましょう!
(救命コーチングアプリLiv)
◇AED GOアプリ
・Google Playのダウンロードはこちら
・App Storeのダウンロードはこちら(※本紙二次元コード参照)
AED GOアプリからボランティア登録の申請ができます。
問合せ:大阪南消防局警防部救急課
【電話】072-958-9932