くらし ミサキの先へ vol.6

岬町地域おこし協力隊mossan(もっさん)が岬町で輝く人物や場所に出向いてインタビューさせてもらうページです。

■「ミサキノあつまれ!みんなの食堂」
ボランティアスタッフ・戸田公惠(とだきみえ)さん
空き家活用をきっかけに始まった心もお腹もいっぱいになる美味しいプロジェクト

─戸田さんは「ミサキノあつまれ!みんなの食堂」立ち上げからのボランティアスタッフですよね
「そうです。このボランティアを始めてから約2年半経ちます」
─「ミサキノあつまれ!みんなの食堂」はどんなプロジェクトなのですか?
「月に1度の開催で、周りからよく『こども食堂』と言われることが多いですが、正確には大人も子どもも利用してもらえる食堂です」
─名前もみんなの食堂ですもんね
「大人の方は600円の寄付でお食事をしてもらって(75歳以上は200円)、その時に3枚のチケットをお渡しさせてもらいます。そのチケットを専用のボードに貼ってもらうと、高校生以下の子どもたちはそのチケットを1枚取って無料で食事ができるシステムです」
─大人の方は食事をすると子ども達への寄付につながるということですね
「そうです。食事することがボランティアになります」
─とても素敵なシステムですね
「大人も子どもも利用しやすいシステムなので世代をまたいだ交流の場にもなっていて嬉しいです」
─このプロジェクトが立ち上がったきっかけは?
「最初はこの食堂で利用している古民家の再生を目指していたみたいです」
─この食堂に使っている場所は元々空き家だったのですね
「そうなんです。岬町に増えてきている空き家対策の一環として立ち上がったプロジェクトです」
─ここでなぜみんなの食堂をやることになったのですか
「どうせするならみんなが笑顔になる活用方法がいいなということになって、この場所でみんなの食堂が始まりました」
─空き家だった場所に人と笑顔が戻ってくるって素晴らしいですね
「私もそう思います」
─食材などはどうやって仕入れているのですか?
「お米は知り合いの農家さんや大人の方が寄付してくださったりします。野菜は地域の方が、この食堂専用に畑を作り、じゃが芋などを無償で提供してくれています」
─みんなの食堂専用の畑があるんですか!?
「そうなんです。その畑を利用して子どもたちに収穫体験などもさせてもらっています」
─まさに食育ですね
「あとは季節にちなんで、クリスマスの時期はローストチキンを作ったり、夏は孝子(きょうし)の竹を利用して流しそうめんをやったりしました」
─それは子ども達も大喜びですね。戸田さんはどうしてこのボランティアを始めようと思ったのですか?
「私は親もずっとボランティアをやっていて、その背中を見て育ってきたので中学から今日までずっと何かしらのボランティアをやってきた人間なんです」
─中学生からずっと!?
「そうです。だからボランティアしていることが当たり前なので特別ボランティアをやっているなという感覚を持ったことがないのです。この食堂も人出がほしいと誘われたので立ち上げから気がついたらずっと手伝っています」
─もはや存在がボランティアですね
「ただ、ボランティアのやりすぎで家族から怒られたことはありますけどね(笑)」
─いいことしすぎで怒られるって前代未聞すぎです。最後に何かPRなどあれば
「『ミサキノあつまれ!みんなの食堂』は町民だけでなく町外や府外からの利用者も大歓迎です、ぜひお気軽にご利用ください。そして岬町ではこんなことやっているのだと知ってもらえたらありがたいです」
─ミスボランティアこと戸田さんありがとうございました
「ありがとうございました(笑)」

■インタビューを終えて…
『ミサキノあつまれ!みんなの食堂』は気軽に利用しやすい雰囲気を大事にしている印象を受けました。食事が満足にできなかったり、家族でご飯を食べる機会が少ない子どもたちはもちろん利用してほしいですし、みんなで美味しいご飯を食べたいという理由さえあれば大人子ども関係なく誰でもウェルカムの最高の食堂だと思います。
実は僕もこのインタビュー終わりにご飯を食べさせてもらったのですが美味しすぎて今後自炊する気力を失いました。あのチキン南蛮どうやって作るの!?

問合せ:まちづくり交流館(多奈川谷川3400-6多奈川駅徒歩1分)
【電話】080-4012-5482(まちづくり交流館直通)【E-mail】[email protected]