子育て 子育てSTYLE One Point

今月の担当は…こども若者相談センター

■今を生きる子どもたち
◇子どもの社会性を養うためにはおとなの声掛けが大切です
子どもは幼いほど、今を生きています。過去や未来という観念はありません。そのため、今の自分の欲求や思いが相手に伝わり、分かってもらう経験が大切です。
例えば、おとなが「こうしたかったんだね」と言葉にして伝えたり、思いを満たしたりすることで、分かってもらえたと感じます。これは人とのコミュニケーションの基盤をつくり、自己主張につながります。
もう少し成長して、言葉を理解し話せるようになると、他者を意識して関わるようになります。すると、自己主張が受け入れてもらえない場面が出てきます。そのとき、相手と折り合いをつけたり、我慢したりすることで、最後には思いが満たされるという経験を積み重ねます。ただ、これはいつもうまくいくわけではなく、「○○ちゃんが終わったら貸してもらおう」「待ってくれてありがとう」など、そのときに応じたおとなの声掛けや関わりが欠かせません。
このような経験を繰り返し、子どもは自分の気持ちをコントロールする力を身に付け、社会性を養っていきます。
子育てのさまざまな場面で、おとなが子どもによく使う「順番ね」「また今度」といった言葉は、そうした経験の後に子どもは初めて理解できるようになります。我慢することや待つことが、決して損をすることではないことを子どもが感じられるよう、おとなは「今度はある」「順番は来る」「約束はあなたのためにある」ということを意識して、今を生きている子どもたちに接していきましょう。

問合せ:こども若者相談センター
【電話】072-740-1248