くらし 【特集】三田市未来への財政ロードマップ(案)(1)

三田市は今、まちの大きな転換期を迎えています。人口の減少と少子高齢化による税収減少や社会保障経費の増加、公共施設の老朽化、行政課題の多様化など、持続可能なまちづくりに向けて多くの課題に直面しています。
これらに正面から向き合い、「収支不足を解消する」「必要な行政サービスを守る」「未来への投資を確保する」ため、「三田市未来への財政ロードマップ(案)」を策定しました。ロードマップとは、目標達成に向けた具体的な計画や道筋を示すものです。
この特集では、本ロードマップ(案)の概要をお伝えします。ロードマップをより実効性の高いものとするため、意見交換会やパブリックコメントを実施しますので、皆さんのご意見をお聴かせください(7頁(ページ)参照)。

1)〔現在地〕現状と課題
(1)人口減少と少子高齢化の進行
市の人口は減少傾向にあり、さらに国・県を上回るスピードで少子高齢化が進行する見込みです。税収の減少や社会保障経費の急激な増加が予想されます。

(2)10年間で約93億円の収支不足
今年2月に公表した、7年度~16年度における三田市の財政収支見通しでは、約93億円の収支不足が見込まれます。
さらに、新病院の整備にかかる財政負担が17年度以降にピークを迎えるため、そのための資金を準備する必要があります。

(3)公共施設の老朽化と維持管理費用の増大
市の公共施設の多くが、建設から30年以上経過し老朽化が進んでいます。それらが同時期に、大規模修繕や建て替えの時期を迎えるため、財政負担が急増します。市全体で将来を見据えた「公共施設マネジメント」を本格的に進める必要があります。

(4)市役所の組織力の強化
労働人口不足により市役所でも人材確保が困難となっています。一方、行政ニーズが高度化し、職員一人一人に求められる生産性や専門性は年々高度化しています。業務の効率化を図り、限られた人材で、質の高い行政サービスの提供を継続していく必要があります。