くらし まちの話題

◆CONGRATULATIONS 若人のアイデア☆キラリ
◇魅力的な移住体験住宅へ 空き家リノベーションデザインコンペ
吉野町では移住希望者がお試しで一定期間居住できる住宅を整備するにあたり、その建物をリノベーションする設計デザインを競うコンペティションが行われました。これは関係人口の創出や移住・定住促進を目的としたプロジェクトで、町内の空き家を活用し、新たな「移住体験施設」の運用をめざすものです。
今回のコンペでは、学生ならではの自由な発想で地域資源を生かしてもらおうと、平成29年に町と包括連携協定を締結している近畿大学の建築学部の学生を対象に空き家の再生案を募集し、6件の応募がありました。
対象となる空き家は明治時代に建てられたもので上市の旧街道沿いにあり、平成27年に内装を中心に改装し、令和6年3月まで空き家バンクの運営事務所として使用されていた町所有の物件です。
今年7月に募集が始まり、学生たちは当月下旬に行われた対象物件の現地説明会・見学会に参加。8月下旬までの約2か月間で応募作品を完成させました。
9月22日にはプレゼンテーションが行われ、一級建築士や町関係者など、5名による審査により、近畿大学建築学科4年、楠部のどかさんの「渡」が最優秀賞に選ばれました。
楠部さんの作品は、吉野建てを生かした吹き抜けをつくったり、階段状の屋根を設置したりすることで、地元の方との交流や吉野の風景を楽しむことのできる、開放感があるデザインです。歴史・文化や緑あふれる風景、人とのつながりなど、吉野の魅力をPRできるリノベーション案で、利用者の移住実現に期待が膨らみます。今後、この案を可能な限り実際の施工に採用できるよう、専門家と協議しながら設計・工事を進める予定です。
※コンペティション参加者(近畿大学建築学部)は本紙をご覧ください。

◆for Yoshino’s future 吉野の未来のために
◇「自然共生サイト」に認定 髙鉾神社・吉野山口神社の社叢「龍門大宮鎮守の森」
町の北端にそびえる龍門岳のふもとに鎮座する龍門大宮(髙鉾神社・吉野山口神社)の社叢を中心とした「龍門大宮鎮守の森」が、9月16日に地域生物多様性増進法に基づく「自然共生サイト」に認定されました。
国では2030年ミッションとして、生物多様性の損失を止め、反転させる「ネイチャーポジティブ」の実現を掲げており、その中で陸と海の30%以上を健全な生態系とし保全しようとする目標を立てています。自然共生サイトは、ネイチャーポジティブ実現の取り組みの一つで里地・里山・里海など「民間の取組等によって生物多様性の保全が図られている区域」を国が認定するものです。「龍門大宮鎮守の森」は、スギやツブラジイの巨木、ヒノキ・アラカシ・サカキなど多様な樹種・樹齢・樹高で構成されており、その下層には生育環境の北限と考えられている希少植物の「ツルマンリョウ」が群生しています。これらの自然生態は町内の山口・西谷・香束・平尾・佐々羅東自治会、峰寺区の皆さんにより維持されており、その取り組みが評価されました。

◆community welfare 地域福祉のために
◇支える人を支える募金 赤い羽根共同募金 街頭PR募金活動
今年度も吉野町共同募金委員会(吉野町社会福祉協議会内)による「赤い羽根共同募金運動」の呼びかけが行われています。10月1日には近鉄吉野神宮駅前で街頭募金が実施され、多くの方からの寄付が集まりました。
この運動は昭和22年に始まり、毎年10月から3月までの半年間(1~3月はテーマに沿った募金活動)、地域の方々がお互いに支えあう社会を築くことを目的に、全国で行われているもので、奈良県では「つながりをたやさず支えあう社会づくり」をスローガンとし、募金活動が行われます。赤い羽根共同募金は、地域で暮らす誰もが安心・安全に暮らせる社会づくりを応援するため、住民自らが主体的に多様な社会福祉の問題に取り組む活動を支援しています。吉野町では、民生児童委員を主として地元区長・自治会長・町内会長の協力を得ながら募金活動を実施しています。皆様の温かいご協力をお願いします。