- 発行日 :
- 自治体名 : 奈良県上北山村
- 広報紙名 : 広報かみきたやま 令和7年8月号(No.689)
■今回のテーマ 夏にかかりやすい感染症
今回は、夏にかかりやすい感染症をご紹介します。乳幼児・児童を中心に流行しやすいですが、大人や高齢者がかかることもあるため、注意が必要です。
猛暑の中、運動・食欲不振・寝不足などの状態が続くと、免疫力が低下し、様々な感染症を引き起こす原因となり、重症化することもあります。
◇ヘルパンギーナ
夏かぜの一種で、突然の高熱と喉の奥にできる水ぶくれが特徴の急性ウイルス性疾患です。咳やくしゃみ、喉の痛み、食欲不振などがみられます。
◇手足口病
名前のとおり、口の中・手・足を中心に水ぶくれが特徴的な急性ウイルス性疾患です。他に38℃以下の発熱が見られる場合や、喉の痛み、食欲不振などがみられます。
◇咽頭結膜熱(プール熱)
39〜40℃の高熱から始まり、喉の痛み・目の白い部分の赤み・目やになどの症状が現れます。その他に、リンパ節の腫れ・腹痛・下痢などが起こることもあります。
◇ダニ媒介感染症
病原体を保有するマダニに刺されることによって起こる感染症の事です。マダニがウイルスや細菌などを保有している場合、刺された人が病気を発症することがあります。
まずは刺されないことが肝心ですので森林や草むらに立ち入る時は、長袖、長ズボン等を着用し、補助的な効果がある虫除け剤も利用しましょう。屋外活動後は入浴しマダニに刺されていないか確認しましょう。
◇腸管出血性大腸菌感染症
初夏から初秋は腸管出血性大腸菌が多発期として十分注意が必要な時期です。
代表的なものには、腸管出血性大腸菌「O157」や「O26」、「O111」等が知られています。頻回に水様便を発症すると、さらに激しい腹痛を伴い、まもなく著しい血便となることがあります。発熱はあっても多くは一過性です。
▽家庭でできる「感染症予防対策」
感染症を予防するには、毎日の心がけが肝心です。
・帰宅時、食事前、トイレの後などに手洗いを行う。洗う際は手首まで洗う。洗った後は清潔なタオルで拭く。
・よく触れる物をアルコール消毒する。
・こまめな換気を心掛ける。
・人が多い場所では可能な範囲でマスクを着用する。
これらだけでも、基本的な感染症予防対策になります。
「私は大丈夫」と思っている人も多いかもしれませんが、特に大人の中にも手洗いの習慣がついていない人や、正確に汚れを落とす手洗いができていない人がたくさんいます。ウイルスや菌は目に見えないので、爪の間、指の付け根などしっかりと丁寧に洗いましょう。むやみに手で髪に触れないことも感染症予防対策としては大切です。
これらの事に気をつけ、感染症を寄せ付けないようにしましょう。