- 発行日 :
- 自治体名 : 鳥取県境港市
- 広報紙名 : 市報さかいみなと 令和7年4月号
◆原子力防災
島根原子力発電所につきましては、新規制基準による国の審査に合格し、安全対策工事が完了した2号機が、昨年12月に再稼働し、先月から営業運転を再開しました。
中国電力に対しましては、安全を第一義に、引き続き、厳しく監視・確認を行い、安全に関して疑義が生じれば、鳥取県、米子市と連携し、立入調査を行うなど、市民の皆様の安全・安心の確保に努めてまいります。
原子力防災対策につきましては、山陰両県や6市、関係機関と連携した原子力防災訓練を引き続き実施するとともに、「鳥取県原子力防災ハンドブック」や「原子力災害発生時の避難行動計画地区別パンフレット」を活用した住民説明会をはじめ、出前講座や市報・ホームページでの広報など、様々な機会を通じて周知・啓発を重ねることで、広域住民避難計画の実効性を高めてまいります。
◆地域公共交通
地域公共交通につきましては、「はまるーぷバス」を来月末で廃止し、4月からは、現在、実証運行中の予約型乗合バス「みなとーる」を本格運行します。
路線や時刻表に縛られない「みなとーる」の導入により、バス停が増え、概ね希望の時間に目的地へ到着できるようになるほか、JR境線や路線バスなど他の公共交通機関との接続も円滑になるなど、公共交通全体での利便性が向上します。
また、水木しげるロードや水産物直売施設など観光施設間の周遊もしやすくなることから、観光客の利用促進にも繋げたいと考えております。
市民の皆様には、引き続き、乗り方教室等を開催し、会員登録や予約・利用方法を繰り返し丁寧に説明することで、不安を解消し、安心して新しいバスに移行できるよう努めてまいります。
なお、実証運行で出た「土曜日・日曜日・祝日に電話予約ができないことが不便」「予約の電話がつながりにくい」などの声を受け、土曜日・日曜日・祝日も受付を行うための人員を増員し、電話回線を増設するなど、受付体制を強化したいと考えております。
■未来につけを回さないまちづくり
◆DXの推進
「書かない、迷わない、行かない窓口」の実現を目指す「窓口改革」につきましては、「行かない窓口」の取組として、戸籍や住民票などの証明書の交付申請と手数料の決済を自宅等からオンラインで行い、郵送で証明書を受け取ることができるサービスを6月から新たに開始します。
また、国が推進する自治体情報システムの標準化に向けた新システムへの移行や、統合型の地理情報システムの導入を進めるなど、引き続き、デジタル技術の活用を図りながら、市民の皆様の利便性の向上や業務の効率化を進めてまいります。
◆行財政運営
これまでの徹底した行財政改革と規律ある財政運営により、本市の財政状況は、市債残高の大幅な縮減や財政調整基金をはじめとする基金残高の増加など、目に見える形で大きく改善し、未来につけを回さない行財政運営の基盤を構築してきたところであります。
令和7年度の予算につきましては、これまで取り組んできた「公立保育園リニューアル事業」や「ストックヤード整備事業」を始め、複数の大型投資事業が本格化することや、社会保障関連経費など避けることのできない財政需要の増加、物価高騰や賃金上昇に伴う行政コストの増大に対応する必要があることなどから、過去最大の予算規模となりましたが、規律ある財政運営により積み増してきた基金の有効活用などにより、財源は確保しております。
また、計画期間の後半となる「境港市まちづくり総合プラン」に掲げる「環日本海オアシス都市〜笑顔あふれる日本一住みたいまち境港〜」の実現に向けた諸施策を推進するため、関連する事業には最大限配慮して編成したところであります。
以上、本市を取り巻く状況並びに令和7年度に臨む市政運営の基本的な考え方について、その概要を申し述べました。
具体的な施策につきましては、予算案、その他の議案の提案理由で申し上げたいと存じますので、ご理解、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。