健康 智頭病院だより

■カムカムで健康に!
歯科科長 久保克行

(1)カムカム健康プログラム体験イベントを開催
4月23日にほのぼのひだまりホールにて開催しました。このイベントでは「噛(か)んで食べる」事の重要性を学びつつ、実際に噛み応えのある弁当「カムカム弁当」を皆さんで食べてみるというこれまでにない面白い内容でした。講師の東京科学大学・松尾浩一郎教授によって全国で実施されていますが、中国地方では初の開催となりました!
申し込み開始後約2か月で対応可能人数の上限に達してしまい、希望者全員を受け入れることができませんでした。来年度はさらなるイベント開催を計画していますので、広報等の案内をぜひ確認ください!

(2)オーラルフレイルって何?
加齢と共に口の動き等が軽微に衰えつつある状態のことです。
放置するとさらに動きが悪くなり、食事が偏り、低栄養や要介護状態に陥りやすくなります。軽微な衰えであれば、まだ健康な状態に戻ることができるのも一つの特徴です。チェックリストで確認してみましょう!

▽対策その一.
口の健康に関する正しい情報を見極め、理解し、活用する
現代社会には情報が多すぎるため、まずは正しく理解する事が健康の第一歩です!

▽対策その二.
口のトラブルを放置しない
むし歯も歯周病も放置していると、歯を失うこととなるため、早めに治療を行ってください。歯を失ってもかぶせや入れ歯等によって噛むことはできます。

▽対策その三.
口の動き等が低下してきたら、しっかり動かす場を設ける
色々な体操をしている場に参加したり、人と話しをする機会を設けてください。一人暮らしでも新聞を声に出して読む等で意識して口を動かしましょう!

(3)カムカムで人生100年!
厚生労働省の推計によると平成19年に生まれた子供の半数が107歳よりも長く生きるとされています。それに備えて、健康寿命を伸ばすことも重要です。それを達成するために何ができるでしょうか?
現時点で分かっている事として、適切に噛むことのできる歯を多く持っている人は、少ない人よりも長生きすることは証明されつつあります。
さらに、歯がある人だけでなく、歯を失っても入れ歯等で回復した場合、歯がほとんどない人と比べて、認知症の発症が明らかに少ないことも報告されています。
しっかりと「カムカム」できることは、健康の維持・増進に関与します。人生100年に向けて、今一度見直してはいかがでしょうか?