子育て 令和7年度 全国学力・学習状況調査結果について(1)

4月に小学6年生と中学3年生を対象とした全国学力・学習状況調査が行われました。この調査は、国語、算数(数学)、理科及び質問調査により全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握・分析し、教育の改善を図るために行われるものです。今回から中学校理科においてコンピュータを用いた調査が導入されました。本町においても、学校における児童生徒への指導の充実や授業改善に役立てます。

【学力調査結果 小学6年生】
◆各教科平均正答率

◆各教科の特長
○国語
・時間や事柄の順序など文章の内容をとらえることができている

○算数
・角の大きさやはかりの読み取りなど基本的な測定をすることができている

○理科
・花のつくりや水の蒸発など基本的な知識が身についている

◆各教科で伸ばしたい力
○国語
・目的や意図に応じて情報を集め、分類したり関連付けたりして、伝え合う内容を検討する力

○算数
・図形の面積の求め方を、式や言葉を用いて説明する力

○理科
・知識を関連付けたり、理由を予想したりして表現する力

◆誤答の多かった問題〔小学校 算数〕
正答率:
南部町…24.6%
県…34.4%
全国…37.0%

この問題を考えてみてください。
※詳しくは本紙をご覧ください。

わかなさんたちは、三角形や四角形の面積の求め方が使えるように図3の五角形アイウエオを、2つの図形に分けようとしています。

わかなさんとゆうたさんのどちらの分け方でも、五角形アイウエオの面積を求めることができます。
面積を求めるとき、あなたならどちらの直線を引いて求めますか。また2つの図形の面積がそれぞれ何平方センチメートルになるのか、それらの求め方を必要な長さを調べて、式や言葉を使って書きましょう。

60.9%の児童が、2つにわけた図形の面積を求める公式を説明できていなかったり、必要な長さを記述できていなかったりしました。長さが示されていない場合でも、必要な長さを調べ、式や言葉で面積の求め方を説明できるようにすることが大切です。算数やその他の授業でも、相手に説明するために必要な情報は何かを考え、それらを用いて説明する活動を充実させることで、根拠を明らかにして表現する力が養われます。

正解:
直線イオ…三角形アイオと台形イウエオの面積を求める式や言葉を書いている
直線ウオ…ひし形アイウオと三角形ウエオの面積を求める式や言葉を書いている

問題:令和7年度 全国学力・学習状況調査小学校 算数大問2(4)
※紙面の都合上、一部問題文を省略しています。

◆結果からわかること、今後に向けて
国語では、複数の資料から必要な情報を読み取ることができ、算数・理科では基本的な知識の定着が見られた一方、どの教科においても自分の考えをわかりやすく伝えたり、式や言葉・資料を用いて工夫して表現することに課題が見られました。
日常の授業において、得られた知識や情報を関連付け、整理・分析したりしたことを伝え合う場面を取り入れることで、表現力が向上するとともに、お互いの考えをもとに学びをさらに深めていけると考えられます。