その他 シリーズ「松江の文化力×未来」

松江の文化力の次世代を担う人を紹介します!

■Vol.19 大好きな八束・島芝翫節(しましかんぶし)
安部(あべ)満里奈(まりな)
松江市八束町出身・市内在住。小学生の時に島芝翫節と出会う。現在は島芝翫節保存会に所属し、精力的に活動や小学生への指導を行っている。

「島芝翫節」は江戸時代に、江戸で名のあった歌舞伎俳優の芸風を讃えて歌われた民謡で、現在では全国で唯一八束町に残る伝統芸能です。
私が島芝翫節を始めるきっかけになったのは、小学校のクラブ活動です。八束小学校(現・八束学園)では4年生からクラブ活動が始まり、その中の1つに島芝翫節がありました。学校の文化祭できれいな衣装をまとい、踊る先輩たちに憧れていたこともあり、迷わず島芝翫節を選びました。
その後、進学や結婚、子育てなどで島芝翫節との距離が生まれる時期もありましたが、好きな気持ちはずっと変わらず持ち続けており、現在まで活動を続けることができています。
私が思う島芝翫節の魅力は、ゆったりとした踊りと地域の歴史を歌にした歌詞です。特にゆったりとした踊りは、繊細な動作を周りと揃えるのが難しく、今でも保存会の先輩に指導してもらいながら練習に励んでいます。練習を重ねて踊りが綺麗に揃うようになると、成長と喜びを感じます。
現在、島芝翫節は保存会で継承していますが、会員数が少なく、後継者がなかなか見つからないため、伝承が途絶える危機に陥っています。今でも小学校のクラブ活動で島芝翫節を教えてはいますが、中学校に進学して以降は、繋がりがなくなってしまい、なかなか後継者の育成につながっていないのが現実です。
島芝翫節を残していくために、今後も小学生への指導を継続して取り組んでいきたいですし、発表の機会を増やすことで、島芝翫節と関わるきっかけをつくることができればと思います。

問い合わせ:文化振興課
【電話】55-5517