文化 おいがつなっど 第8回

江津市の皆さん、おやっとさ~!今回紹介するのは「唐仁古墳群(とうじんこふんぐん)」です。
※おやっとさ~…鹿児島弁で「お疲れ様です」
岡元紫陽(東串良町職員。人事交流で2年間江津に勤務)

■唐仁古墳群
東串良町には田んぼや畑が広がるのどかな風景の中に、130基もの古墳が点々と残されています。一般家庭の敷地内にも古墳があり、東串良町長の自宅の敷地内にもなんと古墳が3つもあります。身近な場所に古墳があることが、東串良町の特徴のひとつです。
古墳とは、今からおよそ1500年前の人たちが、大切な人を祀るために築いたお墓のことです。唐仁古墳群は4世紀後半から5世紀末ごろにつくられたと考えられており、当時この地域を治めていた有力な人々のお墓が集まっている場所です。
一番大きな「唐仁大塚古墳」は、全長が約140mもある巨大な前方後円墳で、大きさは鹿児島県内で1番!九州でも3番目の大きさを誇ります。また、後円部墳頂には大塚神社が建てられており、古墳が地域の信仰対象ともなってきた歴史を示しています。唐仁古墳群がある場所は、肝属川の近くで水が豊富なうえ、農業にも適した土地です。当時の人々がここで豊かに暮らしていた様子が古墳を通して伝わってきますね。
唐仁古墳群は国の史跡に指定され、町の歴史を語る大切な存在として守られています。散策路や案内板も整備されているので、散歩がてら訪れるのもおすすめです。
地元の小学生は、郷土学習でこの古墳を見学し、東串良町の歴史に親しんでいます。何気ない日常のすぐそばにこんなにすごい歴史があるなんてちょっと誇らしい気持ちになります。
家族でのお出かけや、ちょっとした町歩きにもぴったりの唐仁古墳群。みなさんもぜひ一度足を運んで、東串良に残る古代からのメッセージに耳を傾けてみてください。

■江津市での思い出
桜江町にある国指定文化財「千丈渓(せんじょうけい)」に行ってきました。歩いてみると、川の音や鳥のさえずりが心地よくて、気持ちがすーっと落ち着いていく感じがしました。白藤滝や魚切など見どころもたくさんあり、思わず何度も足を止めてしまいました。遊歩道は少し起伏がありますが、整備されていて歩きやすく、のんびりと自然の中を散策するのにぴったりでした。自然の静けさと、そこに息づく歴史を感じられる、素敵なひとときでした。チェスト!