- 発行日 :
- 自治体名 : 島根県奥出雲町
- 広報紙名 : 広報奥出雲 令和7年3月号
◇雇用対策・人材確保
人手・人材不足は、町内企業が抱える大きな問題であることから、令和7年度から新規事業として「奥出雲ジョブサポート事業」に取り組んでまいります。
企業間での情報共有の場づくり、学生たちの町内企業訪問、求職者への情報配信などを行うため、町独自での「雇用対策協議会」を官民一体となって立ち上げ、企業の採用力の向上を図り、町内の人材確保を進めてまいります。
また、去る2月8日に開催しました合同企業説明会については、令和5年度は5割の採用率でありましたが、令和6年度は横田高校生の参加もあり、充実した説明会を行うことができました。
林業分野での人材確保については、仁多郡森林組合において、本年1月に1名を新たに雇用され、4月からは島根県立農林大学校の卒業生1名、地域おこし協力隊1名の新規採用が決定しています。
医療介護分野における人材確保については、外国人材監理団体等の人材斡旋事業者を通じた人材確保に係る費用の一部助成を令和6年度から実施しています。また、既に雇用されている職員に対して、必要な資格取得を目的とした専修機関等へ就学させるための費用についても一部助成を実施しています。
建設土木分野における人材確保については、令和5年度から建設業人材確保対策奨励金事業を実施していますが、令和5年度4名、令和6年度3名の申請があったところです。
町のインフラ整備・維持の基盤となる建設業従事者の人材確保は重要な課題であり、令和7年度についても事業を継続し、建設業協会とも連携を図り、建設事業者の人材確保を支援してまいります。
引き続き、町内の産業、医療介護事業が維持できるよう、人材確保支援に取り組んでまいります。
◇観光振興
令和6年の奥出雲町への観光入り込み客数は、76万3千人となり、令和5年の92万7千人から大きく減少したところです。主な要因としては、TBS日曜劇場「VIVANT」の放送が終了し、ロケ地めぐりでの観光施設等への入り込み客が落ち着いた事や、トロッコ列車おろち号の運行終了などが考えられます。
昨年の「観光列車あめつち」の平均利用率は約7割であり、本年は3月23日から運行が開始されることとなっています。
また、日本遺産「出雲國たたら風土記~鉄づくり千年が生んだ物語~」は平成28年の認定から10年目を迎え、本年は認定更新の時期となっており、これまで、鉄の道文化圏推進協議会を中心に関係自治体で「たたら」関連施設や構成文化財を活用した観光振興に取り組んできた成果を評価されることとなっています。認定更新に向け引き続き取り組みを進めてまいります。
◆「安心して暮らせる生活基盤の確保とまちづくり」
◇消防防災
避難行動の際に活用するハザードマップについて、これまで奥出雲町におきましては、河川から溢れた水により浸水の発生が想定される浸水想定区域の指定はありませんでしたが、近年は集中豪雨等による水害が頻発しており、短時間で河川が増水し、堤防が決壊して甚大な被害が発生する事例も増えてきています。洪水時の被害を最小限にするためには、平時より水害リスクを認識したうえで、氾濫時の危険箇所や避難場所についての正確な情報を知っていただくことが重要となってきています。
このような事から、島根県において浸水想定区域の見直しが実施されたところであり、この見直しにより、本町においても浸水想定区域の指定がなされることから、これまでの土砂災害特別警戒区域・土砂災害警戒区域に併せて浸水想定区域も含んだ新たなハザードマップを作成し全世帯に対して配布することとしています。
◇空き校舎活用
4月より高尾小学校が三成小学校に、八川、馬木小学校が新横田小学校に統合され、新たに3校が空き校舎となります。また、令和8年度には仁多地域の4校が仁多小学校へ統合され、多くの空き校舎が生まれる状況にあります。
八川小学校は、4月より島根デザイン専門学校のキャンパスとして利用いただきますが、この他の小学校についても、各地区の自治会長会や地区振興協議会等にお伺いし、行政での利用、地区での利用、民間での利用など、地域の皆様と施設のあり方について協議させていただいています。
小学校は各地区の皆様にとっても愛着ある施設ですので、地区の維持・発展に貢献できる施設として活用できるよう、民間公募も含めた活用策を検討していくとともに、活用が困難な施設については、解体も視野に検討してまいります。
◇住民参加のまちづくり
令和6年度は「住民提案型きらり輝く地域づくり事業」の拡充により、企業や大学枠を新設し、本町をフィールドとして、これまでとは異なる角度、広い視野で「関係人口の創出・拡大」、「奥出雲町の地域課題解決」、「地域活性化」に取り組んでいただきました。
令和7年度は、5年以上前に採択となった事業で、現在も実施されている事業についても、更にブラッシュアップされる事業については交付対象とし、住民の皆様のきらり輝く特色ある地域づくりを支援してまいります。
次に、シティプロモーションについて、令和5年度より採用3年目までの役場職員を対象に「ルーキーズプロジェクト」を立ち上げ、インスタグラムのフォロワー拡大を目的に、インスタグラムへの定期的な投稿、新規企画の立案・実施を行っています。
令和6年度は、3つの企画を立案し、新規企画等の効果により、フォロワー数は6,000人を突破し、県内市町村の公式インスタグラムではトップクラスとなっています。引き続き若手職員の柔軟なアイディアを施策に活かすとともに、情報発信と人材の育成に努めてまいります。