文化 〈祝〉奥出雲の農林畜産業が世界農業遺産に認定されました
- 1/29
- 次の記事
- 発行日 :
- 自治体名 : 島根県奥出雲町
- 広報紙名 : 広報奥出雲 令和7年9月号
■[中国地方初]「たたら製鉄を再適用した奥出雲地域の持続可能な水管理及び農林畜産システム」
8月26日、奥出雲町農業遺産推進協議会が申請した「たたら製鉄を再適用した奥出雲地域の持続可能な水管理及び農林畜産システム」が国連食糧農業機関(FAO)から世界農業遺産の認定を受けました。世界農業遺産認定は中国地方では初となり、今回の認定を受けて国内の認定地域は17地域となりました。
「世界農業遺産」とは、世界的に重要な伝統的農業を営む地域(農業システム)を国連食糧農業機関が認定する制度で、認定地域は102地域となりました。
この認定を契機として、地域住民の自信と誇りとなり、先人が築き上げた棚田や循環型農業を保全・継承していくとともに、世界農業遺産の認定を活かし、農業、観光の振興など未来につなげていく取組を進めていきます。
[世界農業遺産認定までの経過]
・H28.8.30 奥出雲町農業遺産推進協議会の設立
・H31.2.15 「たたら製鉄に由来する奥出雲の資源循環型農業」日本農業遺産に認定
・R3.2.19 世界農業遺産への認定申請に係る国内承認
・R3.10.7 世界農業遺産認定申請書をFAOへ提出
・R7.7.22 FAO世界農業遺産科学助言グループ委員の現地調査
・R7.8.26 FAOが奥出雲地域を「世界農業遺産」に認定
[奥出雲の農業システムの特徴]
かつて砂鉄を採掘した跡地を棚田に造成し、砂鉄採掘に用いた水路やため池を農業用に再利用し、伝統的な水管理の知識、共同で維持管理する水路組合による農業慣習を受け継ぐことにより、今日、棚田において良質な仁多米を生産し、独特な棚田景観を見ることができます。
(1)砂鉄鉱山を起源とする棚田と水路網の継承
(2)稲作、和牛、森林利用による複合的農業(仁多米、奥出雲和牛、ソバ、シイタケ等)
(3)地域資源を循環利用する農林畜産業(耕畜連携の循環型農業、森林の循環利用)