くらし ルーツいいなん-44-

このまちに住んでいようと、なかろうと、ルーツをたどれば飯南町。生まれや育ちは違っても、飯南町に縁やゆかりがある。そんな人たちを紹介します。今回登場した人が次の人を指名。つながり続くよどこまでも。

◆自分にしかできないことを
「大学を辞めるまで野球しかしてこなくて、野球にしか本気で取り組んだこともなかったです」と話すのは森岡春太さん(24歳)です。現在、土地家屋調査の個人事務所に勤務しながら、土地家屋調査士の資格取得に向け、多忙な日々を送っています。
森岡さんは野球をするために大学に進学するも、実力や体力の差を痛感。野球を辞めることを決意し、大学も中退します。「野球のために大学に入学しましたし、野球を辞めるなら大学も辞めるべきと思いました」と話します。挫折ともいえる経験でしたが、森岡さん自身はポジティブに捉えていたと言います。「本気で野球に取り組んだことは良い経験ですし、上には上がいることも分かり、世界は広いと感じました」と笑顔で話します。
大学中退後、Uターンしたものの、自分の価値観や考えを拡げるため大阪に行くことを決めた森岡さん。これまで聞いたこともない「土地家屋調査」の会社に就職します。「人と違うことをしてみたかったんです」と森岡さん。そこからは日々仕事に追われ、勉強の毎日なのだそう。「ようやく慣れてきましたけど、資格も取得したいし、仕事に全部を注ぎ込んでいます」と続けます。
島根を離れて、仕事でも私生活でも新たな価値観に触れる日々。「毎日大変ですけど、毎日が充実しているのか、1日1日が早いです」と笑顔で話す森岡さん。今後も挑戦を続け、自分しかできないことを探します。

◇森岡 春太(もりおか はるた)
上来島出身。赤来中、飯南高卒業後、大学に進学。中退後、Uターンし大田市の石見ワイナリーに就職。接客業に従事する。3年前から大阪で土地家屋調査の会社に勤務し、日々勉強中
土地家屋調査士の資格取得のため勉強する森岡さん。今の会社に就職したのは偶然なのだそう。「仕事を探していた際に、求人情報でパッと目に入ったから」と振り返ります。「自分の知らない職業だからこそ気になったのかな」と笑顔で話していました