- 発行日 :
- 自治体名 : 島根県飯南町
- 広報紙名 : 広報いーなん 2025年6月号
このまちに住んでいようと、なかろうと、ルーツをたどれば飯南町。生まれや育ちは違っても、飯南町に縁やゆかりがある。そんな人たちを紹介します。今回登場した人が次の人を指名。つながり続くよどこまでも。
◆好きなことに挑み続ける
「野球も続けたいし、実はお花屋さんにも興味があった。やりたいことがたくさんあって、進路を決めかねていました」と大学時代を振り返る高橋克之さん(29歳)。
大学4年生の時、海外で野球に挑戦したいと渡米。アメリカのチームに所属し、MLB傘下の球団などとの試合に臨みました。
チームに日本人は高橋さん一人だけ。チームメイトは英語を聞き取れるようゆっくり話してくれたり、休日には一緒に釣りに出かけたりと、優しく迎え入れてくれたといいます。
一方で、試合で結果を残さないと解雇になる厳しい環境。「体格ではチームメイトに敵わない。試合に出してもらえるよう、守備や盗塁など自分にしかできない強みを生かすことを大切にしていました」と高橋さん。試合の合間にはトレーニングを積み、自主練習も欠かさなかったそうです。
アメリカに続き、カナダでも野球に挑戦していたところに転機が。大学の友人に誘われ、臨時的に広島県の中学校教員として勤めることになりました。
「子どもたちは1年で大きく成長する。自分の関わり方で、子どもたちの成長をサポートできることにやりがいを感じました」と高橋さん。たくさんあった「やりたいこと」の中から、教員の道を選びました。
「相談しやすく、話しやすい。あの人といたら温かい気持ちになれる、と感じてもらえる教員でありたい」と話していました。
◇高橋 克之(たかはし かつゆき)
飯南町出身。飯南高校卒業後、吉備国際大に進学。トライアウトプログラムにより、野球選手としてアメリカ、カナダのチームでプレーした経験を持つ。現在は中学校教員として勤務(岡山県在住)。
友達に家族。多くの人のおかげで海外でも野球に挑戦できたと話す高橋さん。現在も草野球チームに所属し、野球を続けています。中学校では保健体育を指導。「運動が不得意な生徒も、体を動かすのが楽しいと思える授業にしたい」と話していました