しごと 未来を創る事業者のチャレンジを応援 つやま産業支援センター10周年

平成27年(2015)4月に開設した「つやま産業支援センター」が10周年を迎えました。全国的にも珍しい、事業者の成長を支援するセンターの取り組みやこれまでの成果などを紹介します。

■機会は公平 支援は挑戦者に集中

■企業の経営力強化
付加価値の高い製品開発、販路開拓、ブランド化、生産性向上などへの挑戦を支援

・専門家派遣
・企業サポート補助金
・オープンイノベーションによる新事業…異業種、異分野が持つ知識や技術を活用した新製品の開発などを支援

◇異業種、異分野の協力による製品開発
・企業×大学…フランウッド(木材高付加価値化技術)
・企業×企業×高専…マクテン(膜天井)
企業×農家…楽とーる(除草作業機)

◇専門家派遣で生産性向上若手の育成にもつながる
2つの工場それぞれの特性に合った専門家を派遣してもらいました。第1工場では「なぜ」の視点で日常の当たり前を見直し、作業中の行動の一つひとつを「数値化」。整理・整頓・清掃・清潔・躾(しつけ)の「5S」の徹底と、「定位置管理」で、現場の空気がどんどん変わっていきました。第2工場では「モノづくりになっていない」という厳しい指摘に、細かい条件をデータ化して分析し、いつでも同じものを作れるようにする、モノづくりの本質を叩き込んでもらいました。現場の自発的な活動として、若手にも引き継がれ、新しい力になっています。
すえ木工家具事業部 工場長 河本将臣さん

■創業・新事業の創出
創業、デジタル化やIT(情報技術)による新事業の創出を支援

◇創業支援・創業補助金
創業したい!してみたい!を応援
・民間企業主体の創業スクールHoming
・高校生対象の起業家精神育成セミナーZiba Platform

◇Homingで人脈づくりZiba Platformでの期間限定の出店が役立つ経験に
・家庭食堂 ROOF 国貞美幸さん

「何かしてみたい」という気持ちから、同じような思いを持つ人と津山でつながりたいと、年齢層も職種も異なる人たちが参加する「Homing」に参加。参加者と交流する中で、起業に役立つ知識や人脈を作ることができました。店舗探し、金融機関への相談など、Homingで出会った人たちの応援が、大きな力になりました。
自分の持つ「食」のスキルを生かしながら、人が集まる場づくりをしたいという思いの中、「Ziba Platform」で飲食店の試行ができるテストキッチンを活用して期間限定の出店。出店してみないと気付かない課題の発見につながるなど、良い経験の場になりました。

◇つやまICTコネクト
市内ICT企業が参加し、地域企業のICT導入支援や人材育成などを実施

■産業人財の育成
人財育成と周知で地域への就業につなぐ

・津山まちなかカレッジ…社会人のスキルアップや学び直し、女性や高齢者層の就業支援、学生の社会教育などさまざまな講座を実施
・津山市人づくり事業(つやま産業塾)…経営者・経営幹部などを対象にした経営能力開発講座や市民公開講座を実施
・つやまロボットコンテスト

◇オープンファクトリーが楽しみながら地域の企業を知る機会に
参加者アンケートで満足度100%!企業の皆さんからも、会社のことを知ってもらう良い機会になっていると好評です。会場により、フリー・時間制・予約制があります。予約なしで見学できる会場もあるので、いろいろな会社に出掛けてみてください。

◇津山圏域の工場や会社を楽しく知ろう つやまエリアオープンファクトリー2025
6月29日(日)午前10時~予約開始!
・会社や工場の見学、ものづくり体験
・企業グループなどによる地域産業のPR、イベント
・2社以上の会社見学で豪華賞品が当たる抽選など
日時:7月25日(金)・26日(土)午前9時~午後4時(会社、工場などにより時間が異なります)
場所:津山市・鏡野町・勝央町・奈義町・久米南町・美咲町にある会社、工場など
対象:小・中学生、高校・大学生など(小学生以下は保護者同伴要)
予約方法:ホームページから申し込む
※参加者は、チラシの提示で中鉄北部バスが運行する津山圏域の路線バス・ごんごバスを無料で利用できます
「つやまエリアオープンファクトリー」検索

■地域産業の強化・事業継続力の構築
関連事業者の交流・連携による産業基盤の構築

・津山ステンレス・メタルクラスター…地域の機械・金属関係企業の集合体
・津山ステンレスネット…ステンレス加工企業による共同受注体
・津山高専技術交流プラザ…津山高専と地域の産業界などとの連携
・MADE IN TSUYAMA TSUYAMA FURNITURE…地域企業の製品開発の伴走支援など
・津山クリエイティブ人材ネットワーク…地域クリエイターの交流・連携など

◇[CHECK!]数字で見る支援センター活動の成果の一部
・補助金総額の15倍を売り上げ

・事業所はややゆるやかに減少、従業員は大きく増加

問合せ:つやま産業支援センター(みらい産業課内)
【電話】24-0740

■後継者としての歩み~事業承継~第34回津山(まち)づくりミーティングを開催しました
4月14日、市内企業の若手後継者4人が、後継者としての歩みや感じている課題、今後への思いなどについて、支えとなっている産業支援センターの支援内容も交えながら、市長と意見交換しました。

◇道を拓いた産業支援センターによる支援
参加者:センターの支援による自社ブランドへの挑戦が、会社の大きな転機に。後継ぎとして仕事に就くきっかけにも。多様な分野での専門家派遣も心強い。
会社を畳むことまで考えていた時、センターの後押しが、自分たちの持つ技術の価値を気付かせてくれ、自社ブランドへの挑戦に結び付いた。
「つながれば形になる」とゼロからの製品作りを支える仲間になってくれたのがセンター。この挑戦がわたしが帰ってくる場所をつくってくれた。
つやま産業塾への参加で、ビジネス手法だけでなく自分の生き方について学び、考え、会社を継ぐ覚悟もできた。

◇事業承継のカギは思いを共有する仲間づくり
参加者:自分を知ってもらい、わたしだからできること、わたしにしかできないことに挑戦していきたい。
課題は仲間づくり。新しい挑戦への思いに共感し、一緒に行動してくれる仲間を増やしていきたい。
従業員と一緒に、楽しく「日本一働きがいがある工場」を目指していきたい。
地域の名前を背負う企業としての思いをしっかりと周りに伝え、仲間を巻き込んでいきたい。
市長:高みを目指し、挑戦を続ける皆さんを今後もしっかり支援していく。

■持続可能な地域社会に向けて 事業者を応援
未来を切り開く地域の事業者の皆さんのチャレンジを応援し、魅力ある雇用や新事業を生み出し、若者の就業や経済の活性化につなげることで、持続可能な地域社会をつくっていきます。

問合せ:秘書広報室
【電話】32-2029