くらし 町長室からこんにちは ーシリーズ67ー

■アートの森整備事業(仮称:もりのあそびば)基本構想策定中
豊沢住宅跡地周辺に地権者の方々に協力いただき、約4.5haの土地を取得しています。数年前より住宅整備・宅地開発を予定し、計画を立てるため関係地区長や町民の皆さんから委員を公募、岡山大学教授にもご参加いただきました。その中で「もりのあそびば(森の公園)」というコンセプトが認められ、これを取り入れる案が示されました。しかし、民間活力の導入を図っても費用低減が難しいこと、その後、新型コロナや建築単価の高騰等により事業計画は延期となっていました。
昨年の「森の芸術祭 晴れの国・岡山」では奈義町の評価がとても高く、町民の皆さんの参加と、森の空中を散歩するような作品や現代美術館の活用、また、俳優でダンサーの森山未來(もりやまみらい)さんの参加もあり、町が大いに盛り上がりました。奈義町には多くの人に来てもらって喜んでもらえるという思いに繋がりました。このことにより、自然とアートと町づくりは非常に良い関係性があることが示されたところです。
延期となっていた4.5haの土地を芸術作品が配置された町民の皆さんが楽しめ幸せを感じ取れる空間にし、アートと住まいのエリアを構築しようと、再度、アートの森基本構想策定推進委員会を立ち上げました。現在、世界的現代美術作家の平子雄一(ひらこゆういち)さんを中心に基本構想の策定を進めています。
平子雄一さんは、岡山県立美術館で展覧会を開催中です。自然、植物、森と人間との共存をテーマにされ、国内外に熱心なファンが居て、活躍の場は台湾、韓国、中国、デンマーク、オランダ、イギリス、アメリカなどに広がっています。1982年生まれと若く、これからさらに大活躍を期待されている現代アート作家です。
構想委員からは、費用や運営の心配、また計画の中断などの心配が挙げられていますが、子ども、女性、親子、高齢者の誰もが気軽にアートを楽しめるエリアが作れること、観光や食の拠点に繋げること等、期待も寄せられています。また、この計画に参加できることを幸せに思うとともに、その輪を広げようと取り組まれています。自然とアートの町にマッチした基本構想を楽しみにしていてください。