- 発行日 :
- 自治体名 : 愛媛県松野町
- 広報紙名 : 広報まつの 令和7年3月号
■言葉の怖さと温かさ
・中学二年
私は、今年もいじめやハンセン病の差別などについて学びました。学ぶ前は「いじめや差別のことをこんなに学ぶ必要があるのだろうか」とか、「自分には関係がない」という考えがありました。しかし、学んでいくうちに、いじめや差別をされた側の思いが分かるようになりました。それだけでなく、いじめや差別の恐ろしさにも気付きました。
私は、今まで友達の悪口を言ったり、理由がないのにたたいたりすることがありました。「友達だからいい」「相手が知らなかったら何を言ってもいい」など、勝手な考えが自分の中にあったからです。このような考えがあるから、いじめや差別はなくならないのだと思いました。人権について学習することによって、私は自分自身を見直し、様々なことに気付くことができました。
そのきっかけは、私がある友達のことを悪く言ったことから起こった出来事でした。その友達とは毎日話したり、一緒にいたりして仲良くしていました。でも、接する中で私は今までと違う友達の態度が気になり始めました。そして、私は数人の友達に相手が悲しむような言葉で悪口を言ってしまったのです。以前と違っている友達のことを受け入れることができなかったため、私はその友達の悪口が止まりませんでした。その後、お互いに距離をとり、このまま中学校生活を送っていくのだと思っていました。私の中では終わった話になっていました。
しかし、その友達がSNSのメッセージで私の悪口を言っていることが分かりました。これまで一緒に話したり、遊んだりしていた友達に一番言ってほしくない言葉を書かれたことがショックでした。また、インターネット上に発信されたことがとても嫌でした。相手に対して腹も立つし、悲しい気持ちでいっぱいになりました。そして、何よりもその原因を作ってしまったのは私自身だったと思いました。
このとき私は、言葉は怖いと思いました。相手の捉え方によって伝わり方が変わります。思ったことをそのまま言ってしまうと、それが原因でいじめや差別につながってしまうかもしれません。けれども、これまでに私は友達や家族から温かい言葉で励まされたり、勇気をもらったりしてきました。言葉はどのように使うかによって、怖くもなるし、温かくもなります。私はこれから生きていく中で、言葉の意味をしっかり理解して使っていかなければならないと思います。相手も自分も楽しく過ごせるために、考えて使えるようにしていきたいと思います