- 発行日 :
- 自治体名 : 愛媛県鬼北町
- 広報紙名 : 広報きほく 令和7年4月号
■遊び心をもって
地域おこし協力隊 お鬼楽塾
浅越 聖光
春の陽気とともに、鬼北町の人々の温かさを改めて感じる日々が続いています。鬼北町公営塾の塾講師、浅越です。
少し時を遡りますが、今年1月末に「えひめスーパーハイスクールコンソーシアム」に参加しました。私は第2部の「地域活性化サミット」においてファシリテーターを務め、高校生たちとともに、地域を活性化するためにどのような取り組みができるのかを話し合いました。
「地域活性化」というテーマだったので、私は当然、高校生たちが“地域のために”何かを研究・探究してきたのだろうと想像していました。しかし、実際に彼らの話を聞いてみると、活動の出発点はすべて「自分の好きなもの」だったのです。代表生徒の意見を詳しく聞いていくうちに、それぞれの“好き”が地域と結びついていく過程が見えてきました。
印象的だったのは、生徒たちが「好きなことが広まった」「地域に貢献できた」という結果よりも、そこに至るまでの過程を語るときの輝くような表情でした。彼らの話を聞きながら、「固定概念を持たずに挑戦すること」の大切さを改めて実感しました。先生の提案をきっかけに町の人々と交流し、アイデアを形にしていく中で、高校生たちは思いもよらない発見をしていました。
そして、私が強く感じたのは「遊び心を持つこと」の大切さです。まずは「好き」という気持ちを大切にし、遊び心を持って取り組む。それによって視野が広がり、一つひとつの活動に身軽に向き合える機会が増える。結果的に活動が長く続き、より深く、より良いものへと発展していくのではないでしょうか。
今年度もお鬼楽塾は塾生の「やってみたい」に寄り添える塾として「遊び心」とともに楽しく活動していきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。