くらし 土佐市の社会科見学(2)

~土佐市立市民図書館~
オモテ ウラ

■本が図書館の棚に並ぶまで
普段なにげなく借りる本が、どのようにして自分の手元に来るのか。
今回は、そんな図書館の本が辿る道のりについて紹介します。

市民図書館は市内に3館〔本館(高岡)・宇佐分館・戸波分館〕あります。

日本では毎年約7万点もの書籍が出版されているというデータがあり、1年間(365日)で割ると1日に約200点もの書籍が出版されていることになります。
日々出版されるこれらの本の中から司書が決まりに沿って本を選び購入しますが、図書館の棚に並ぶまでには少しだけ準備が必要です。

(1)選書
毎週発表予定の本の情報が掲載されたカタログや、本屋さんが直接持ってきた本の実物を見て決定します。選書方針にのっとり、話題の本や資料として役立つ本、土佐市のニーズにあった本、市民の皆さんから希望があった本などを偏りすぎないように選んで購入します。土佐市は農家の方が多いことを踏まえ、農業関係の本と郷土(高知関係)資料について特に力を入れて収集しています。

(2)分類
図書館の本は日本十進分類法に従って分類しています。これは、本の住所のようなものです。図書館では一部を除いて、この分類ごとに本を配置しているため、番号を見て自分で本を探すこともできます。また、できるだけまとまった内容の本が同じ場所に集まることで、同じ内容でも本を見比べて選んでいただけます。分類番号(請求記号)をふり終えたら、背表紙に番号と作者などの頭文字を記入したラベルを貼ります。

日本十進分類法(NDC)
〔類(第一区分)〕

(3)登録
本をシステムに登録します。本はバーコードで管理しており、バーコードを読みこめば書誌情報がわかるよう、タイトルや著者名、あらすじ、請求記号といった情報を紐づけていきます。登録後、バーコードを本に貼ります。

(4)装備
図書館の本だとわかるように蔵書印を押します。その後、傷みや汚れなどから本を守るため透明なフィルムをかけます。携帯の保護フィルムを想像してもらうと分かりやすいかもしれません。

(5)配架
装備が終わったら、いよいよ棚に並べます。新刊は皆さんの目に届きやすいよう、カウンター前の新刊棚に並べ、新刊以外の本は分類ごとに区分けされた棚へ並べていきます。
新刊案内はつなーでエントランスや図書館のカウンター横に掲示している他、毎月発行の図書館だよりや図書館ホームページでも紹介しています。

■貸出・返却
図書館資料を1人10点まで借りることができます。(無料)
貸出期間は借りた日を含む14日間です。

■展示
皆さんが興味を持つジャンルに出会えるよう、館内では様々なテーマ展示を行っています。
現在の展示:先どり夏休みの宿題、カラダのためのレシピ集、本屋大賞・直木賞・芥川賞、読み聞かせにオススメの本、やなせたかしの世界など

■おはなし会
毎月第2土曜日は午前10時30分からおはなし会を開催しています。絵本やストーリーテリングなど年齢や季節にあわせて内容も変わります。8月9日(土)は夏のおはなし会も開催予定です。〔本紙19ページに詳細〕

■ゆりかご(赤ちゃんへの読みきかせとからだあそび)
毎月第4水曜日の午前10時30分から赤ちゃんと保護者の方を対象に、赤ちゃん絵本の読み聞かせやからだあそびをしています。申込みなどは不要です。親子での楽しい時間を過ごしませんか?

■レファレンスサービス
・調べ物をしているけど、どんな本に情報が載っているかわからない。
・4才くらいの子に読み聞かせするときにおすすめの本を知りたい。
・探している本の内容は覚えているけど、タイトルを覚えていない。
皆さんが調査研究や調べ物でお困りの際は、図書館職員がお手伝いします。電話でのお問い合わせも受け付けていますので、お気軽にご利用ください。

図書館に読みたい本があるか検索したいときは、図書館ホームページか館内の検索機をお使いください。お探しの本がなければ図書館職員にお声がけください。県内外からお取り寄せできます。

■本の修理
ページが取れたり、破れたりした本を修理します。破れや書き込みを見つけたときは自分で修理せず、職員にお声がけください。

■除架・除籍
図書館の所蔵スペースは限られるため、古くなった本は書庫へ移動します。(除架)単に古いからだけでなく、利用者のニーズや貸出数なども検討し除架する本を決めます。また、図書館での役目を終えた本は資料の記録を消します。(除籍)

図書館ホームページ
(【URL】https://www.city.tosa.lg.jp/tosho/)

問合せ:市民図書館
【電話】852-3333