- 発行日 :
- 自治体名 : 福岡県田川市
- 広報紙名 : 広報たがわ 令和7年3月1日号
令和5年5月15日から「田川市パートナーシップ・ファミリーシップ宣誓制度」が導入されて、1年10か月が経過し、もうすぐ2年となります。
本市では「第2次田川市男女共同参画プラン後期計画」の中で「性的少数者に配慮した取組の推進」を具体的施策に掲げ、さまざまな取組を推進しています。この制度は、これらの取組の一環として導入されました。この制度を導入することにより、すべての人が多様性を認め合い、人間らしく幸せに生きることができる共生社会の実現を目指しています。この制度を利用した人はまだいませんが、将来機会があれば利用したいとの声が届いています。
■田川市パートナーシップ・ファミリーシップ宣誓制度 Q&A
◎婚姻制度との違いは何ですか?
ans.婚姻は、民法に規定する法律行為であり、法的な効力(親族関係の形成、相続、税金の控除など)が発生します。宣誓制度は、このような権利義務は発生しません。
◎性的少数者ではない事実婚のカップルは制度の対象となりますか?
ans.この制度は、性的少数者の人を対象とした制度のため、性的少数者ではない事実婚のカップルは対象外です。
◎宣誓をすることができるのは、同性パートナーだけですか?
ans.一方または双方が性的少数者の人であれば、戸籍上の性別を問わず異性間のカップルであっても宣誓ができます。
◎宣誓をすると戸籍や住民票に記載されますか?
ans.この制度は、田川市独自の制度であるため、宣誓をしても、国の法律に基づいた制度である戸籍や住民票の記載事項に記載はされません。
◆「田川市パートナーシップ・ファミリーシップ宣誓制度ご利用ガイドブック」をご覧ください
田川市パートナーシップ・ファミリーシップ宣誓制度の「ご利用ガイドブック」を作成しました。当事者にも市民のみなさんにも理解してもらえるよう、制度の内容や当事者の現状・困りごと、手続きの方法などについて幅広く記載しています。
■アライ(ALLY)にできること
アライ(ALLY)とは、性的マイノリティ当事者のことを理解し、支援のために行動する人のことです。
(1)性を決めつけない表現・言葉を使う
・「彼氏」「彼女」や「結婚」「子を持つこと・子育てについて」など異性愛を前提にした表現・言葉や話題を避けましょう。
・性別に依存した表現・言葉や不要な男女分けを避けましょう。
・できるだけ両性に使用できる言葉を使いましょう。
(2)無意識の偏見・思い込み(アンコンシャス・バイアス)小さな攻撃・差別(マイクロ・アグレッション)に当たらないよう発言・行動を吟味する
他人のそのような行動・発言に同調せず、可能であれば指摘し、言い換えを促しましょう。
◎そんな風に思ってたんだ…
(3)レインボーカラーのアイテムを使用する
6色(上から赤・橙・黄・緑・青・紫)のレインボーカラーは、性の多様性を象徴するシンボルです。レインボーカラーを身に着けたり、自席に置いたりすることは、アライ(ALLY)であることを表明することになります。
当事者は、周囲にアライの輪が広がることでカミングアウト(当事者の性自認や性的指向などを他人に表明すること)がしやすくなります。また、カミングアウトを選択しなくても、安心感を持って生活することができるようになります。
■アライ(ALLY)になろう!
市民のみなさんの多くが、性の多様性や「LGBTQ+」など当事者の現状を正しく理解してアライ(ALLY)になることで、当事者が安心して生活し困りごとや生きづらさが少しでも解消されます。このことは、すべての人が自分らしく生きていくことができる共生社会の実現に繋がります。
◆[コラム]アウティングは絶対しないで!
当事者の性自認や性的指向などのセクシュアリティ(性のあり方)を本人の了解を得ることなく勝手に暴露する行為です。当事者のセクシュアリティは繊細で重要な個人情報です。たとえ善意であっても本人の同意なしに第三者に伝えることは、重大な人権侵害なので絶対にしないでください。アウティングされた当事者が、結果として亡くなるという痛ましい事例も発生しています。
問合せ:市男女共同参画センターゆめっせ
【電話】85-7134